伊良尾火山の噴出物の観察に行きました。
人はおらず、じっくり観察できました。
露頭マップに追加です。
約1億年前の凝灰岩でできていた大地で約40万年前に噴火が始まり、スコリア丘である伊良尾山や東側に溶岩台地が形成されました。
訪れたのは、山口県により整備された噴出物保存・観察施設です。
広域農道建設の過程で大規模な地層が露出しました。この地層から、伊良尾火山の様々な噴火様式・推移が明らかになりました。
山口県の地層保存の功績に対して、日本地質学会から「日本地質学会表彰」、日本火山学会からは感謝状が贈られました。
では、露頭の紹介です。
場所はここ 34.530520, 131.623795
駐車場もあり、整備されています。
駐車場には解説板が
側方変化を見ることができる施設と、2つの縦型窓がありました。
・東側縦型窓
その他面白かったものの写真を
・溶岩によって運ばれてきたスコリア丘の一部(スコリアラフト)
・溶岩中の気泡が引き伸ばされた跡
・火山礫、火山灰の層。空中から降り注いだため、地形と平行にたまっている。
・溶岩は、火山礫、火山灰の上を穏やかに流れた?(火山礫、火山灰層が侵食されていない)
・凝灰岩と火山礫、火山灰層との境界。連続した茶色い薄層がある。ここが、約1億年前と約40万年前の境目!
露頭はやや苔むしていましたが、解説も充実しており、約40万年前を想像しながら楽しい観察ができました。
伊良尾火山の溶岩の流域には至る所で柱状節理が観察できるそうなので、後日また訪れたいと思います!
今後も貴重な露頭が保存され、後世に残っていくといいなと思います。
参考文献
・永尾隆志著『萩の火山のひみつ―阿武火山群―』