久しぶりに、銀座界隈で打合せ。

会社を出る時間が遅くなってしまって、ランチは打合せ後に食べようと思っていた。


銀座に向かいながら、ランチは何を食べようか考えていると、

カレー屋さんがあった。


来週バンコクに行くから、辛いものはあえて避けたいんだけれども、

カレーにした。


お店に入ると、ちょうど

14:05とランチの14:00を、5分過ぎていた。


だけどランチのメニューが目の前にあるし、

時計も見るのを忘れて、Aランチをオーダーした。



すると、

「あっ!」と、定員さんに言われ、

私も時計を見て、あっ、14:00過ぎてるーーー。


しかしカウンターの向こうから、

「ランチ大丈夫ですよ。」と優しい笑顔を返してくれた。



会社の近くの大型店では、3分過ぎただけでも、ランチは出ない店が多い。

±10分くらい、ランチタイムで良いじゃない、とわがままな私は思う。


だからこそ、カウンターの向かいからの店員さんの対応に、

心洗われる。



何だか心地が良いぞ!

往々にして、こういう店は美味しいと決まっている。

私がそう決めている。

居心地がよくて、美味しくなかった店は、まあなかったから。



カレーが来て、1口食べる。


「美味しい。」

味に優しさが、あふれていた。

とても優しいカレーの味がした。




食べていると、

カウンター向かいにいた、素敵な笑顔が隣にあった。


「端っこなんですけど、

カステラ食べて下さい。」


天使の背中

抹茶色のカステラが、

春を思わせるお皿に載ってきた。



たまらない。

こういう瞬間が、たまらない。


これだから、人生って素晴らしい。

長生きを、ちょっとだけ、望みたくなる。


初めて、来たお店ですよ?

しかも5分過ぎているのに、ランチオーダーした、あほですよ?



カステラは、とてもとても美味しかった。

店員さんの笑顔のように、

とても優しい味がした。


甘すぎず、しっとりとしていて、

その味はまるで、春を感じさせる春味だった。


どうもありがとう。



そう思いながら店をあとに、銀座に着いた。


電車に乗り、

初めて会った方々に、私が頂いたようなカステラを、

渡せているかな?と思案した。



そう、

初めて会った方に、何か生きていて良かったと思える瞬間を、


私が与えていて欲しい。


そんな人になりたい。

バイオリンを習いたい。

弾けるようになりたい。



天使の背中


楽器は、情操教育に良いとかなんとかいう方々もいるけど、

情操教育これからしたら遅すぎなくらい、もう年齢いっちゃってます。


英語を話すようになったからか、

それとも自分に理解できない言語の多さに絶句したのか、



心で理解できる万能な美しいものを、


私が発信出来たら、

上手くはなくても、心を込めた音楽が発信できたら、


と思うんです。



別に旅行に行って、その言葉が話せなかったから、

困ることはない。

でも困ることはない程度で、それ以上楽しくはない。


地元の方々に、あのレストランの何を食べないと、ここ来たことに

ならないというようなことを聞いたり、


ホテルの隣部屋のお客様が、

一緒にランチ行こうよ!と誘ってくれたり、


バスの隣の席になった子と、アドレス交換したり。


偶然が運んでくる様々なものは、

私をキラキラにさせてくれます。


そのキラキラを、私も運びたい。

言語を超越したその先の世界を、見てみたい。



ちょっと英語を話せるようになって、

そう思ったんです。



目標は、

「愛のあいさつ」です。


目標は、高い方が良いって、

高すぎですけど。


始めたら、また報告します。




人が人を思う気持ちは、
どんな思いがそこにあろうとも、
温かい。





友人が落ち込んでいる時に、ご飯を食べながら話を聞いた。
友人がトイレに行ってる間に、
手帳を破って、私は走り書きした。

「今辛くても、乗り越えた素敵な笑顔を待ってます。
私は、その笑顔が見れることを知っているから。」

短く、そんな内容を書いた。
書いて、カバンに投げ込んで知らんふりした。
私がしたって、ばればれだったけど。



2年くらいの月日が経って、その友人とまたご飯を食べている時、
それはこの前の週末だけど、
財布の話になって、お互い最近購入した財布を出して、
ここにはこんなカードを入れているんだ、みたいに隅々まで開いて見せてた。


その時その友人の財布から、
ポトリと
小さくキレイにたたんだ紙が落ちた。

「ゴミが落ちたよ。」
私は本気でそう言った。
ゴミにしか見えない小さい紙だった。

私が、昔走り書きして、その友人のカバンに忍び込ませた紙だった。


その友人は、その紙が私からと知っていたくせに、
こんなことを、言った。



「2年くらい前かなー。
私ひどく落ち込んでいたの。いろいろ辛いことが重なって。
ほら、ようこにも話聞いてもらったよね?覚えてる?

あの夜、本当は寂しくて、辛くて独りになりたくなかったんだよね。
だからようことバイバイするの、イヤだったんだよ。
だけどようこまたいつものように、仕事忙しかったから、
帰って寝ないといけないし、私も迷惑かけたくなかったから、
素直にバイバイしたんだよ。

お家帰ってから、泣けてさー。
独りで寂しいし、でも次の日会社だし、寝ないとと思ってね、
カバンごそごそしてたら、
この紙が出てきたの。

レシートかなんかだと思って、捨てようとしたら、
見たことある字で、『良いこと』書いてあったんだ。
ようこ、今見たい?
絶対見せない。私のお守りだもん。

さっきこの紙のこと「ゴミ」って言ったでしょ?
ようこにとってゴミでも、私にとってはお守りなんだよ。

あの夜カバンから、この紙出てきて、嬉しかったんだ。
嬉しくて、また泣けたんだよ。
目が腫れてもいいと思うくらい泣いたよ。

この紙が、あの夜の私に魔法をかけてくれたの。
元気が出る、魔法。」


友人は、目を輝かせて、ずっとその話をしていた。
その嬉しそうな笑顔を見ながら、
「私はこれを見たかったんだ。」
と再認識した。


その友人は、最後にこう言った。
意地悪そうに。

「この紙書いてくれた人さ、きっと忘れちゃってると思う。
そういう性格の人だから。

だけど
あの夜私の気持ちに真剣に向き合って、元気の出る魔法かけてくれて、
嬉しかったんだ。
一生忘れない。この紙も一生大切にする。」


2年近くも、ちゃんと無くさないでその紙を持っている、
大切にしてるだけで、

それだけで、私を大切に思ってくれていることが、良く伝わってきた。
その日は、私が泣く番だった。
温かくて、甘い涙だった。




小さな紙をもらえなくても、
友人に話を聞いてもらえない夜があっても、
辛くて寝れない夜でも、

誰かが誰かを思っている。
そうやって、温かさが伝わっている。

その思いは、
勇気と元気を出せる魔法だ。

そのことを知ったら、ちゃんと理解したら、
辛い夜も、独りで寝れる。
ぐっすり寝れる。
また誰かに魔法を分けてあげられる。



泣いて泣きすぎて、言葉が出なくて、頭が真っ白になっていたから、
友人に伝え忘れちゃったよ。

私もね、
今までいっぱい失敗して、泣いて、落ち込んで、
みんなにたくさん小さい紙もらったんだよ。心の中にしまっているよ。

だから、
その紙の力、ちゃんと知ってるよ。


紙の力じゃない。
そこに書いてある言葉じゃない。
誰がしたとか、そんなじゃない。




そこにはどんなものでも表現出来ないくらいの、

人が人を思う温かい気持ちが、
あるんだよね。

北京に、出張に行った。

ちょうど1年前に、一度いったので、今回で2度目だった。


東京より、やや肌寒く、

でも抜けるような青空が、私を迎えてくれた。



月曜の午後からアポがあったので、

前日の日曜入り。


半日ほど時間があるので、

観光しようと意気込んでいた。


ホテルに向かう高速で、渋滞していたので、

実質5時間くらいしかなかったけど、街をうろついた。




ホテルで、故宮にどう行くか聞いたら、

帰りはタクシーがひろえない所なので、地下鉄で行った方が

良いですよと言われ、


初めて地下鉄に乗ってみた。



駅の近くの、スタバ。


天使の背中


地下鉄は、日曜の昼なのに、

まるで東京の通勤ラッシュの如く、満員でした。


列もなく、どうやって乗り込むのか?と思っていたら、

案の定、扉が開いた瞬間!


降りる人も待たずに、

扉に向かって、一斉にダッシュ!!!



当然押しのけられた私は、

来た地下鉄には乗れず、次のに乗りました。



昔なら、押しのけられた瞬間、

とてもいらいらして、異文化を受け入れる気持ちなんて、

これっぽっちもなかった。



だけど、

年を経た今は、


エネルギッシュに生きているなー、なんて

ふと湧き上がる感情に、


はっとした。




今が幸せだからか、

私が変わったからか、


他人を受け入れる心があることに、気付かされた。



そんなことを発見した、

北京出張でした。