4県28市町村にまたがって繋がる、
みちのく潮風トレイルで…

最初の高揚感で通り過ぎてしまった、
懐かしき美しの青森県、

長い付き合いとなったためか、
愛憎混じる思い入れの岩手県、

文句も出たけれど、
終わってみれば楽しかった宮城県、

それぞれに、
思い出たくさんの場所となりました。

そんな中で、
なぜか非常に忘れがたい印象だったのが、
福島県でした。

福島の区間はとても短く、
最後のたった2日間。
新地町と相馬市だけです。

宮城県の山元町から南下して、
海岸沿いからぐるっと周って、
常磐線の高架を潜って県境を越えた時…

目の前にパッと広がった田園風景と、
向こうに見えた鹿狼山には、
ワクワクしました。


一方で、田んぼの間に鉄塔が立ち並び、
近くの火力発電所で作られた電力が、
どんどん東京に送られている光景は、
何かを考えさせる、深い眺めでした。


出会う人がみんな優しくフレンドリーで、
(と言ったらどこもそうなんだけど)
でも他所のお話とは別の意味が付け加わってしまうから、
またしても深く考えさせられました。


そして中途半端な松川浦で、
トレイルは突然、終わってしまうのです。

なぜここで終わっているのか、
言葉で説明しなくても、みんな知ってます。

だからこそ、終着地の松川浦で、
立ち止まって考えることは、
このトレイルでとても重要なことだと思う。


南下と北上、
どっちがいいかの記事を書いたけど、
私は南下して良かったと思ってます。
いろいろ気付いたことが、
新鮮なまま残っているから。

今、私の妄想の中だけで、
「勝手に延伸計画」が進んでいます。


もし「みちのくの地」南端、
いわき市までトレイルを伸ばせたとしたら、
ここから南、どう歩きたい?

しばらくは、地図を眺めながら、
「エア・ハイキング」を楽しめそうです。