みちのく潮風トレイルの旅を終えて、
そのまま仕事に入りました。
実はこの春から、ほんの少しですが、
仕事で三陸地方に関わっています。

今回は仕事でとある町を訪れた際、
「祭り」を見学させて頂きました。

会場に到着すると、
すでに最初の演目が始まっていました。


あら、可愛い💕

最年少の子は5歳だという、
子供達による剣舞が披露されてます。


ここは、岩手県大船渡市の越喜来です。
いったい何度ここに戻ってきてるんかな。

この町の「三陸港祭り」が、
素晴らしいのですって。

ちびっこ剣舞が、わちゃわちゃ退場した後、
突然タイコの音が、バン!バン!と響き、
会場の空気が一気に変わりました。



なんだ?
変なの入ってきたよ


背中にビョーンと伸びる物を背負って、
シカ角を横に生やした、顔のない、何か。


理解不能なリズムを刻んで、
タイコ叩きながら、歌いながら、
飛んだり跳ねたりしておる。

と思ったら、いきなり頭をふって、


ビョンビョンをバン!と床に叩きつけて、


ボスみたいなのが1頭、
ワヤワヤと客席に迫ってくる。


で、舞い終えて退場する時、


頭の上のビョンビョンが長すぎて、
出入り口につっかえて、
ヨタヨタと後ろ向きになって、
外から腰を引っこ抜かれるようにして、
1個体ずつ去っていった。

なんじゃ、あれは…びっくり

獅子躍というものなんですよ。
獅子って…え!鹿なんすか?

うちの方(中国地方)には無いもので、
特に祭りファンでもない私は、
完全に、初めて知りました。

この港祭りでは、他にも、
虎舞とか太鼓のショー等も披露されました。


それらの発する「陽」のエネルギーも、
もの凄くカッコ良かったけれど…

私の気持ちに深く刺さったのは、
この、何となく「陰」を感じさせる、
獅子躍でした。

正視してはならぬものが、
祭りの装束を借りて、姿を現したような、
異様な空気をまとってきたようで。

あいつら、土の下から出てきたんかな。
って思った。

こんなすごい物が、
今も生きて受け継がれているのは、
とても羨ましいです。

日本って、
狭いけれど、深いんですね。

都会にいると忘れがちですが、お盆は大切な行事なんだと実感しました。
本当はこのお祭り、港で開催されるらしいのですが、まさにこの日のこの時間、台風による雨風が強まりまして、公民館での開催となりました。
暮れゆく空と海を背景に催されていたとしたら、全然違う雰囲気だったんだろうな。
もし、スルーハイキング中にそれに遭遇していたとしたら…怖ろしい妄想に駆られてしまいます。