基礎の種類


基礎は、上部構造の荷重を地盤に伝達する役割と、水平力(地震・風)に対しても安全であることを考慮し、建物の用途や地盤の状況によって、基礎の形状を選択する必要がある。また、地域によって地盤が凍結することがあり、その場合は凍結する深さ「凍結深度」よりも深い位置に基礎底面を設ける。(北海道では凍結深度が1.0m以上という地域もある) 一般に用いられる基礎を下記のようなものである。

 

布基礎
通常住宅に用いられる基礎で、鉄筋コンクリート製の連続一体化した形状の基礎。築年数が古いと鉄筋が入っていないものもある。建物の上部構造の荷重は柱から土台へ、さらに基礎へと伝えられるが、この荷重が平均的に地盤へ伝わるように、このような形状の基礎を使用する。また、2階建ての場合にはフーチングを設ける。これは、平屋に比べて2階建ての方が地盤にかかる単位面積当たりの荷重が大きく、基礎の底面面積を大きくし荷重を低減させる。


布とは長く繋がっているという意味。

 

ベタ基礎
軟弱地盤の場合に用いられる。布基礎のフーチング部分が建物全体に設けられ、スラブ(版)を構成している。この場合は、鉄筋が設けられます。この基礎形状は、木造以外にも小規模の鉄筋コンクリート造や鉄骨造などにも用いられる。

 

独立基礎
 玄関ポーチや軒先の独立柱に用いられる基礎。構造的に他の構造体と一体化していないため「不同沈下(ふどうちんか)」の不安がある。

 

詳しくは古民家解體新書Ⅱ P295をごらんください。