木は腐朽=腐るから長持ちしないと思われるユーザーは多いのですが、時間が経過すると木材が腐っていくのではありません。腐朽菌や昆虫等が木材を腐朽させるのであり、その条件としては、空気(酸素)、湿気(水分)、温度、栄養などが必要となり、どの因子が欠落しても木材の腐朽は進まないのです。という事はどれかをカットすれば木は朽ちる事なく使用する事が出来ます。栄養は木そのものが栄養源となるので無くす事は出来ないため、実際は空気、湿気、温度をどう管理していくかになります。また、木材の腐朽の進み具合は、樹種や使用環境によって大きく異なります。腐朽の進みにくい樹種としては、ヒノキやクリ、ケヤキなどが有名です。使用環境によって例えば室内では水分が、水中では空気(酸素)が供給されにくいため、木の腐朽は進みません。ただ水中でもフナクイムシ(船食虫)という二枚貝の仲間が付着すれば腐朽してしまいます。

建物でも床下などの地面と接する場所や外壁など雨で直接濡れる部分などは腐朽しやすい場所ですし、キッチンやお風呂などの水回りは水道管が結露したり、経年変化などで漏水を起こしたりして腐朽が急激に進む可能性があるので定期的な点検が必要な部分でもあります。

腐朽菌の繁殖の条件は
1、適当な温度(20~30℃、25℃前後が活発である)

2、高い湿気(相対湿度は高いほどよい、木材の含水率は20%以上、50~100%が最も活発に活動する) 

3、空気の供給

4、栄養分の4つであり、

腐朽しない防腐の方法は、湿気を帯びないように良く乾燥させるか、 水中に沈め空気を遮断するなどですが住宅では新築時には地面から1mの高さまでクレオソート油などの防腐剤を塗布する事で腐朽しない対策がとられています。