「身土不二」 



身土不二はシンドフニと読む仏教用語です。その土地と風土と身体は切り離せないという意味で、大正時代に玄米菜食を基本とする石塚左玄が提唱した食養会が地元の旬の食品や伝統食が身体に良い年て食養運動のスローガンに使いました。今で言う所の地産地消でしょうか。

食の世界では地産地消、旬のものを食べるというのが身体にいいことは広く知られるようになっています。では住まいはどうでしょうか。

日本は南北に長い国土を持ち、地域により気候は異なりますし、四季があります。長い期間家を支える木材で考えれば、高温多湿の気候風土の日本に例えば湿気の少ない海外の木材を使えば長持ちしません。

それぞれの気候に合わせ、寒い地域の住まいは寒さ対策が必要でしょうし、暑い地域は夏いかに快適に過ごせるのか風通しのいい住まいが必要です。

家も「身土不二」。その土地に合わせた素材と造りが求められます。日本ならどこで建てても同じではないのです。その土地でその土地の気候に合わせた家づくりを考えるならば、それは古民家から学ぶのが最も早いと思います。古民家にはその土地で長年蓄積された知恵が詰まっているからです。

また、この前安倍総理は国はこれから出生率向上のため三世代の居住・同居の促進の検討並びに実施に取り組むことを発表しました。三世代住む家、これもまさに古民家です。古民家にそのまま住むことは決して便利ではなく窮屈なことも多いと思います。古民家から学んで現代のライフスタイルに合わせた住まいを提供したいと思っています。それが新民家という新築住宅の考え方でもあります。

昨日は10月19日住育の日でした。そんなことを考えながら、多くの方にどうそれを伝えていくか考え一日を過ごしました。