食育という考え方はずいぶん広まっています。

「こだわり」の建築士日記 

食育とは、様々な経験を通じて「食」に関する知識と「食」を選択する力を習得し、健全な食生活を実践することができる人間を育てることとされ、「食育」という言葉は、石塚左玄という人が明治29年1896年に著書の中で「体育智育才育は即ち食育なり」と造語し用いられたのが始まりとされています。

当時の食育の考え方は子供に対し体を作る為に必要な栄養やバランスの良い食事を教え、身体と学習能力を育むことを目指していました。

現在の食育の考え方は平成17年6月10日、「食育基本法」が成立し、食育によって国民が生涯にわたって健全な心身を培い、豊かな人間性を育むことを目的とされ、国家レベルで食事をどうするかを考える世界的に例のない法律です。

この法律の根本にある問題としては昔の時代の餓えや栄養不足とは異なり、飽食にその問題があると私は考えています。

「こだわり」の建築士日記 

ファーストフードやジャンクフード、食品添加物や遺伝子組み換え食物の安全性など、昔に比べ人は自らを守る為には自身が口にする食べ物に関してより多くの知識と選択する能力が必要とされています。

アメリカでは子どもをターゲットとした高カロリーで栄養価に乏しい食品のコマーシャルが、肥満と関連しているとされ規制が行われていますし、肥満対策のため、公立学校で糖分の多い飲料や脂肪を除去していない牛乳などの販売の中止や、550を超える団体がマクドナルドに対して子供を対象とした商品に高カロリーや高脂肪のジャンクフードの販売中止やおまけをつけないこと、ロナルド•マクドナルドの引退を要請したそうです。

イギリスでは16歳以下に対するテレビ番組でジャンクフードをコマーシャルすることはできませんし、お隣の韓国ではお米を中心とした給食を提供し、菓子、ジュース、ファーストフードなどの栄養価に乏しいいわゆるジャンクフードに関して、2009年3月から小中学校とその周辺での販売の規制や翌年には午後5~9時代のテレビコマーシャルの規制などが行われています。

平成17年施行の「食育基本法」にはこのように書かれています。

”二十一世紀における我が国の発展のためには、子どもたちが健全な心と身体を培い、未来や国際社会に向かって羽ばたくことができるようにするとともに、すべての国民が心身の健康を確保し、生涯にわたって生き生きと暮らすことができるようにすることが大切である。”

子どもたちが豊かな人間性をはぐくみ、生きる力を身に付けていくためには、「食」は重要であり、「食」に関する知識と「食」を選択する力を習得し、健全な食生活を実践することができる人間を育てる食育を推進することが求められています。

衣食住のそれぞれの「育」、私は今までの経験を生かし、住育に取り組んで行きたいと思います。


「こだわり」の建築士日記 
時間がある時には料理をします。見栄えにこだわるのですが、なぜかいつも味は…
レシピを見て作ってもなぜなんでしょうかはてなマーク