色付けの意味についてこれまで色付けの意味を2回書いてきましたが、今回が最終回です。

今まで、こんな意味を考えました。

  • 色は光を反映させる
  • 色は重さを表す
  • 色は感情を表す
  • 色は寒暖を表す
  • 色で味を感じる
  • 色で性格を表現する
  • 色で遠近感を表す
色付けって、結構色々考える必要があるんですね。
もうこれで、お腹いっぱいな感じがしますが、もう少しあります。
そして、今日のテーマが一番重要です。
  • 色で空気感を描く
  • 色で状態・状況を表す
  • 色は人を動かす
  • 色で心を打つ

色付けの意味

8. 色で空気感を描く

これは、本当の空気と関係しています。
 
特に湿度です。
 
冬場の方が乾燥しているため、空気が澄んでおり、描きたいものが多くなります。
 
ところで、日本は湿度が高いので、水彩画が向いています。
反対にヨーロッパのように湿度が低いところは、油絵が向いています。
 
梅原龍三郎 という画家をご存知でしょうか。
私は存じませんでしたが、風次郎に教えてもらいました。
この画家は、ヨーロッパの油絵を日本でも描こうと苦心したようですが、どうしても描けない、と思っていたようです。
そこで行き着いた結論が
「日本は湿度が高すぎる」
というものだったそうです。湿度が違うと画材も変わりますし、出せる色も変わってくるようです。
 
ちょっと脱線しましたが、色は空気を描き、空気に左右されるということです。
 

9. 色で状態・状況を表す

同じ景色でも、朝・昼・晩なら、当然色合いは異なりますね。
 
では、朝日と夕日ならどうでしょうか。この辺りの微妙な違いまで色で出せるとすごいですね。
ちなみに、私は写真で見ても、朝日と夕日の違いはわかりません。
 
でも、写真の雰囲気で、春なのか、夏なのか、秋なのか、冬なのかくらいはわかります。
日本は四季があり、四季を表すものがたくさんありますからね。
ぜひ、こうした四季も色で表すよう意識して、その時の情景を伝えましょう。
 

10. 色で人を動かす

よく言われるのは、赤は活発、青は冷静沈着といった具合です。
実際、犯罪防止のために、街頭を青色にしているところもあり、実際、犯罪率は減少するようですよ。
人って、みる色で左右されるんですね。
 
それで、自分がどんな絵を描いているのか、
「元気になる絵」なのか「安らぎを与える絵」なのか、
ということも意識して、自分の伝えたいことを伝えられる絵にしたいものですね。
 

11. 色で心を動かす

これが一番重要です。
 
絵を描くのはなぜか。
一つには感動を与えたいからではないでしょうか。
であれば、色で心を動かしたいものです。
 
とはいっても、特定の色を使えば心が動く、という単純なものではありませんね。
それで、せめて心に関係する色の役割を覚えておきましょう。
 
まず、色は心を表すことができます。
あったかいのか、クールなのか、怒っているのか、泣いているのか、といった具合です。
 
また、描いているものに心があるか、ということも洗わせます。
例えば、家を描いていても、そこに人がいるのか、いないのかでかなり絵の雰囲気は変わります。
設計図みたいな絵もありますが、そこに人がいると、自然と色合いも温かみを帯びてくるはずです。
 
感動を与える絵を、色付けから目指しましょう。
 

絵の色付けの意味を意識しましょう!

これは、プロから聞いた話ですので、初心者が、こんな色の使い分けができるはずはありません。
 
でも、なんとなく、理解できる話だったのではないでしょうか。
 
色が与える印象というのは大きいものです。
 
見た人が爽やかになる色使いをしましょう。
その上で、これまで考えた色付けの意味を意識することは役立ちます。
 
色を含め、感動を与える絵が描けるようになりたいものですね!
 
ありがとうございました。

にほんブログ村 美術ブログへ