何者。
映画「何者」を初めて観た。もともと小説を勧めてくれた姉からあらすじは聞いていたが、思っていた以上の衝撃。どの登場人物にも共感できる自分がいて、私も日本の現代社会の渦の中に埋もれてあがいている一人なんだなあと実感した。私自身、留学をして4月はじめに帰国してすぐに就活を始めた。自分の中でいまいち気持ちも目標もあいまいなまま、3月から始めた他の就活生に追いつこうと、合同会社説明会や単独の企業説明会に参加したりした。しかし就活を初めて3~4週間が経った頃(早い!)、なんとなく違和感を感じて就活をやめ、「いつか外国で働きたい」という気持ちから日本語教師の資格を取るため、あと1年残った大学と並行して民間の学校に通うことに決めた。そのときの私は、・他の就活生より就活の情報量も少なく、遅れてスタートした焦り・自分が本当に何をしたいのか、はっきり分からない不安・日本で一度就職してしまうと外国へ出るのが困難なのではないかという危惧・・・などを感じていた。しかしこれらと同時に、私は「何者」の隆良のように考えていた部分もあった。みんな同じようにスーツを着て、セミナーや対策本で研究、集団勝負!というような雰囲気が合わないと感じて、前述のように早々に就活をやめてしまった。しかし今思えば、わけのわからない不安から解放されたかっただけなのかもしれない。就活をやめるという選択は、ただの逃げだったのかもしれない。全く後悔をしていないといえば嘘になるが、あのまま続けていたらきっととても苦しみ、結局はもっと後悔していたように思う。まだまだ自分探しが続きそうだ。