弱肉強食たる動物の世界では、「弱い生き物ほど交尾時間が短い」というのが定説になっています。これをそのまま人間社会に当てはめてしまうことはかなり無茶な暴論なのですが、持続力の強い男=自信のある男、という図式が描かれ、それが男のプライドに大きく関わっている風潮があるのも事実です。誰だって男なら強くありたいと願うのは当然のことで、それがセックスでの持続力にも繋がることとなり、持続力のない男=早漏=情けない男、という図式もまた描かれてしまっているのです。

しかしながら敢えて断言しますが、早漏 は病気でも異常でもないのです。本来大多数の動物はみんな早漏で、外敵から自分自身やパートナーの身を守りながら、なおかつ種族の保存のための営みをするのですから、手早くぱぱっと済ませます。早漏であることが当然だったのです。早漏こそが種を維持できる必要不可欠でとても大きなキーでもあったのです。一部の動物には、持続時間が3分以上のものがいますが、直接的な強さとはあまり関係がないようです。

ところが、人間だけがその類まれなる大きな脳と知能を持ち、発展段階で聖なる営みを快楽に変えてしまったことから、今日では早漏が大きな問題となることになってしまっただけのことなのです。脳の働きが他の動物達とは比較にならないほど進歩して楽しみを追求する能力も発達したがゆえに、早漏のことをとても気にしだすようになってきたのです。

これまで見てきましたように、早漏には様々な原因が考えられていますが、医学的な見地からすると個々の因果関係を特定できるような質の高い研究はまだまだ充分とは言えず、どれも未だ仮説の域にある説が多いようです。さらに、早漏 で悩む数多くの人が、いくつかの原因が重なっていると考えられることから、個々に生じる原因を正確に特定するのはとても困難なようです。

ご自身に照らし合わせてざっと読んで見れば、ああそうだったか、とか、これは自分とは違うな、とか当てはまるものもあればそうでないものもある、皆さんそれぞれに違った原因をお持ちのことと思われます。泌尿器官系の病気などに見られる疾患は、速やかに医師の診断を仰ぐ必要がありますが、それ以外の原因についてはあまり深刻に悩み過ぎる必要はないでしょう。

ここで述べてきた原因に付いては、それぞれ思い当たることも幾つかはあったことでしょう。現代を生きる男性達には、こんなに様々な早漏の原因があって自分と同様に皆も切実に悩んでいるのだろうな、ということが分かればそれでいいのだと思います。それよりもむしろ、パートナーとの幸せを考えて、いかに今の早漏状態を改善し克服していくか、ということに頭を切り替えて前を向いて進んでいただきたいと、かつて同じ悩みを持った仲間として心から願っています。

インポテンツの検査方法のひとつに、睡眠時勃起検査というものがあります。睡眠時勃起検査は、レム睡眠の時に健康な男性が勃起をする現象を活かして行う検査です。機能性インポテンツと器質性インポテンツとを区別するために行われます。睡眠時勃起検査の方法として、リジスキャンという方法とNPTテスト簡便法という方法があります。リジスキャンという方法は信頼性がかなり高く、睡眠中の陰茎の硬度と膨張率を、時間を追って連続的に測定する検査です。NPTテスト簡便法は睡眠時に陰茎にバンドなどを巻き、勃起状態の膨張率などを調べるタイプの検査です。インポテンツの検査方法は医師との相談の上で行われます。

インポテンツ の検査のひとつに視聴覚性的刺激試験というものがあります。視聴覚性的刺激試験の検査方法は、ポルノビデオや写真を見せて勃起が起こるかどうか確かめるというものです。視覚、聴覚、嗅覚などが勃起に関係しており、色情勃起と呼ばれます。もし視聴覚性的刺激試験でしっかりと勃起すれば、機能性インポテンツと診断されます。しかし、勃起しなかったからといって器質性インポテンツという診断はすぐにはできないようです。検査時の環境や個人の感受性によって勃起の度合いは様々です。視聴覚性的刺激検査を行う場合には細心の注意を払って行われ、環境による影響をできるだけ受けないようにされているようです。

アメリカ合衆国において、米国立衛生研究所の調査によるインポテンツの男性の総数が判明しました。推定での数字ではありますが、インポテンツの人は軽度の人も重度の人も含めてアメリカ合衆国内で約1000万人から約2000万人という結果が出ています。ただ、インポテンツを隠している人や気づかずに生活している人もいると思われるため、さらに数字は膨れ上がるものと思われます。

日本でも1000万人のインポテンツ 患者がいると考えられていますが、もちろん少なく見積もった場合の話で、予備軍なども含めるとインポテンツ患者数は増加するでしょう。現代の日本では、インポテンツに悩む若い男性の数が激増しています。「電通サドラー?アンド?ヘネシー」が実施した現代男性のライフスタイル調査によると、20代と30代の男性の実に2割から4割の人がセックスレスであったり自分がインポテンツの兆候があると自覚しているという結果がでています。

インポテンツに悩む理由としては、まずストレスが挙げられます。バブル時代のしわ寄せが若い男性を直撃し、仕事量が増えたためにストレスがたまっていくというケースが多いようです。また、若い男性にお金がないという点もインポテンツの原因のひとつになるかもしれません。性風俗が発達している日本においては、お金さえあればいろいろ遊ぶことができます。お金のない若者は遊びに行けず、ストレスが発散できない上に女性に対してのメンタル面もなかなか鍛えられません。
格差社会が引き起こした結果ではないかと思われます。

今後、老年人口が増加の一途をたどる日本では、インポテンツ患者数のさらなる増加も見込まれています。