病気告知
前回の続き
さらーっと告知され、さらーっと手術しないといけない事を告げられる。
腫瘍は確実に存在するが、卵巣腫瘍の場合、手術してお腹を開けてみないと悪性かどうなはわからない。
と少しだけ希望の言葉。
それに続き、開けてみないとわからないが、腫瘍マーカーが高すぎるのでおそらく悪いものだと。
若いので進行が早くできるだけ早く手術した方がいいと。
父はすかさず、
「実話、1月20日に結婚式を控えているんです…」
って言うと、先生はキレ気味に
「命がかかってるんですよ!娘さんがどうなってもいいんですか⁈」
って。
酷いよね。
父はさ、私が本当に病気も知らずに結婚式の準備を楽しんで進めてるのを見ていたから、結婚式はさせてあげたかったんだよね。
涙込み上げた。でも、我慢した。
父に申し訳なくて泣いてはいけないって思った。
医師は仕方ないと言う感じで
「では、20日が結婚式なら、21日から入院してください。手術前検査を色々して23日手術の方向で」
あー。結婚式の次の日から入院。
新婚旅行に行くはずだった次の日からのハワイ。
キャンセルしなきゃな…
彼に報告しないとな。
そもそも、癌告知された結婚前の私をお嫁にもらってくれるのかな。
結婚…破断になるかもな…覚悟しなきゃ…
いろんな思いが溢れだしました。
それと同時に、部長かなんだか知らないけどこんな威圧的な医師に手術されるのは嫌だ!
って思ってたら父も同じ事を思っていたらしく、セカンドオピニオンも考えました。
とにかくその日帰って1人、部屋で枕に声を殺しながら号泣。
母には報告したけど、機嫌の悪い感じで返事はありませんでした。
病気発覚③
その日、付き合ってた主人に電話で報告。
膀胱炎じゃなかったみたいー。
大きい病院に行ってって言われたよ。
まだこの時、自分の事じゃないような人ごとのような危機感はなかったな。
とりあえず5日のMRI検査には仕事が休みなのでついて行くって言ってくれました。
この時のお正月はのんびり過ごしました。
5日の画像資料を持って、大きい病院へ。
これには父がついてきてくれました。
以前にも書いたように、母は娘の病気に興味ないのでついては来ません。
父には心配かけたなー。。
診察室に呼ばれて入ると年配の産婦人科の部長?と呼ばれる産婦人科で1番えらい人の診察でした。
血液検査、画像、触診(お腹、喉の辺り)を診察し、さらーーーっと
「おそらく、悪性でしょう」
「卵巣腫瘍の疑いですね」
ほんとさらーーっと。
え?
心の声漏れて、え?って出ましたね。
看護師さん2人いたんだけど、2人とも
若いのにかわいそうに…みたいな悲しい顔してた。
ドラマみたいに本人に言う言わないとかないんだね。
思いっきり聞いちゃったよ。
私まだ27歳だよ。
10年前だけど、今も鮮明にこの光景覚えてる。
まるでもう1人の自分が自分を客観的に見てるような感覚。
病気発覚②
血液検査を終え、先生に呼ばれました。
ここでは診れないから紹介状書くから大きい病院に行って。
年末で病院休みだから、年明けすぐまずMRIを撮りに行って欲しいと。
1月5日に1番早く予約取れた病院でMRIを撮ることになる。
その病院はMRIだけでこれからながーいお付き合いをする事になる病院は別のところ。
画像資料を持ち次の日にその病院に向かう。
まず、大きい病院に行ってと言われた病院で血液検査の結果1つの数値、腫瘍マーカーが5000ぐらいある事。
(通常35以下)
悪いものとは特定できないが、おそらく悪いものである事を告げられました。1人で。
ちょ…悪いものって何?
癌?
あれ、妊娠は?ってか、膀胱炎じゃなかったん?
とりあえずパニックでその日はボーッと帰った記憶があります。
まだこの時は確定してなかったし癌な訳ないと変な自信があり無知だったので、まぁ大丈夫だろ!
なんて呑気に思っていました。
体も辛い訳じゃない。
強いて言うなら、少しだけ体がだるい。
左の足付け根上ぐらいが痛い。
ぐらいで知ってる限りでは癌の人はこんな元気な訳ないから大丈夫だな〜って呑気だったな。
まだ少しだけこの時の自分は幸せの中にいたと思う。
