私が「月の異名」に出会ったのは
斎藤龍介さんの絵本「モチモチの木」でした。
弱虫泣き虫の豆太が
夜中に苦しみ始めたお爺さんを助けたい一心で
医者さまの所まで一人で夜道を走るのが
霜月三日の夜だったと覚えています。
旧暦三日は三日月の頃ですから
夜中にはもう月も沈んでいたはず。
真っ暗な道に飛び出そうとした時、
豆太の庭のモチノキの梢は
初霜やら星やらでキラキラと
妖しく光って見えたのかもしれませんね。
太陽暦のいまは
日付と月の姿との連動は崩れてしまい
今宵霜月二日はお十三夜だそうです。
僅かに欠けた月が
ようやく熱のおさまった夜空に
くっきりと浮かんでいました。
