“ カムイ ” “ カムイ ”
回りが僕を見てそう話しかけている。
きっと僕の事を呼んでいるのだろう。
僕も自分が “ カムイ ” と呼ばれる事を自覚するのに、そう時間は必要なかった。
父と呼ばれる存在をよく知らない。 っと言うか見たこともない!
ついこの前まで、母親とその母親のおっぱいや その辺にいるヘンテコな生き物をおもちゃにするべく
先を争った、兄弟が複数いた。
いたはずだったのに・・・
何故か突然いなくなった。
その日から僕の目に飛び込んでくるもの
それは、見たことのない大きな生き物達、見たこともない壁、空、食べ物 そして孤独な闇
そんな往く日を経て今ここにいる。
この1番大きな生き物が、どうやらこのグループのリーダーらしい。
あまり見かけないし、強そうじゃない。
こんなのが、このグループを守っているのだろうか?
次が2番目に大きな生き物だろう。
この生き物はなんだか懐かしい匂いを漂わせる。
僕や、このグループに食べ物を与え、よく動き、最後まで寝ないで見張っている。
何より、僕に1番話しかけてくる。
最後に、1番小さい生き物。
こいつはホントに弱そうだ。
この前、僕のしっぽをおもいっきり引っ張りやがったから
牙を見せ威嚇してやったら、逃げて行った。
その後に、2番目に大きな生き物が僕のところに来た。
さっきの小さいのの、仕返しに来た! と思い身構えたら
なんだか優しく撫でてくれた。
僕は、2番目に大きな生き物が 1番好きになった。
どうやらここは安全らしい。
日に日に、寂しさを安心が覆っていく。
僕はここで生きていくんだろうなぁー とも思った。
基本的には寝ているだけの楽チンな生活が続き、かなりの年月が経った。
そんなある日、僕はある事を決意した。
まず、1番大きな生き物の喉元に喰らいつき 噛みちぎろう。
次に、1番小さい生き物も 同じようにしてやろう。
なぜ?? って
2番目の大きな生き物が、毎日そう僕にお願いしているからさ!!
ひぃ!! っと声が出て目が覚めた。
気が付いたら寝汗をかいたせいで気持ち悪い。
私は回りを見渡して、目に映る寝顔に 安堵と不安を憶えながら
私を捉える輝くその瞳を見て
「フフッ・・・ また同じ夢見ちゃったじゃない、カムイ・・・」