こういったことから、正直でいて人に恵んでいれば災難はやってこない。だから護命僧正は「信力が堅固であれば災禍の雲が起こることはない。」と書いている。だから、他人が金銀を落としても富貴になるように思うのは大きな過ちだ。非道に貪っていたら神仏の冥罰を受けてその身に災難がやってくる。直ぐに金持ちになろうと思うから、貪欲に覆われて欲にくらみ邪な心が生まれてくる。

喩え貪って得た金銀であっても一旦は金持ちになったような気になっても不義によって金持ちになるのは浮かんでいる雲のようなものであると孔子も仰っている。これに逆らった方法で手に入れた金または出るとき、悪事災難に変わって身を滅ぼし、家を亡ぼす。これは天の咎めである。

 

悪心を抱く者は隠し通そうとしても、天はこれを許さないので、必ず悪事が表に出る。天から罰せられるときはもはや身の置き所はない。目がくらむような悪事をしておきながら、非道に気づかない人もいるだろう。自分の身を大切に思うならば、少しでも非道なことをしてはならない。

 

金銀を儲けようとして、人を騙すような謀をするな。託宣に

 

「謀計は一度は利益を得ても、遂には神明の罰を受ける。」

 

とある。恐れて慎みなさい。善を行えば天からの命令に従っているのと同じなので幸いがやってきて家も栄える。悪行をすれば天の命令に逆らうことになるので、悪事がやってきて家も滅ぶことになる。だから、思い上がるようなことをしてはならない。そんなことをすれば神仏はお見捨てになり、人に嫌われることになる。

 

家もにぎやかに栄えるように幸いを得たいと思うのであれば、心を正直に持ちなさい。災いが来て身も家も滅びることを恐れるのであれば、悪心を起こすな。このようにしていれば災難はやってこない。

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共産党政権が崩壊したばかりの東ヨーロッパに行ったときの事、日本人は金持ちだろう?と有象無象が大量に寄ってたかってきました。これはかなりのインテリ層の人たちでもそんな感じでした。

 

ここに投資をさせてその上前を撥ねてというのが露骨すぎて辟易したことがあります。何人もそういう人がいましたが、中には騙されていた人もいたようです。今まで信じていた共産主義がなくなり頼りにしていた国家がなくなり、倫理も法律も機能しない状態でした。それが落ち着くまで20年、無茶苦茶でしたね。正教の神父も悪さしていました。