天地の徳に随う人は、この先ずっとめでたいことになるだろう。天地は、万物を生み養っていただける父母と同じである。その中でも特に人間を憐れみ恵んでいただいている。天地の徳に随う以外ない。父母に仕え孝信を尽くし、天地が養う道に随い耕作を励み、善事を弁え驕らずに世界のためを思う人は天地の徳に随う人である。長く繁栄するだろう。山中で田畑を荒らす獣を狩っても、無益な殺生をしたがるようなことはしてはならない。耕作をしたがらず殺生を好んで憐れむことをせず、不幸不善を為すものは天地の徳に背くものである。

 

これは当然身のためによくない。子孫に罰を残すことになるだろう。恐れ慎むべきことである。

 

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この辺りはキリスト教文化とだいぶ違います。キリスト教は、自然は神が与えてくれたもの。ここまでは近いですが、これを開拓して支配しなさいと。20世紀まではそんな感じでしたね。

 

もっとも神道の場合は自然そのものが神の依り代なので、やたらと開拓するのは憚られてきました。

 

今頃になって、SDGsだとなんだのと日本は遅れているだのと、まあよく言うわと思いますが、彼らの方が遅れてこのような発想にたどり着いたのです。やっとやっとイギリス王室ではキツネ狩りは止めましょうという話にはなりましたが、まだ欧米では猛獣狩と称してライオンや豹を面白半分に銃殺する遊びが止まらないようです。