運が弱い人は見るからに運が強そうな人に近づいて、物事を考えなさい。物には不思議なことがある。例えば紅を使って染めるのに不浄な気に触れると色が悪くなるように、麻の中のよもぎ[1]は、自然とまっすぐになる。よく考えることだ。

 


[1] 人間はよい環境の中で育ち、よい教育を受け、よい人と出会えば、決してねじ曲がることなく、まっすぐで正しい人間になるということのたとえ。

 

面白いもので、バカばっかりの中にいるとバカになります。前にも書きましたが、最初の就職先は倫理観のかけらもない所でした。知的障害の出前持ちの子からお釣りを30円だまし取る、売店で6年間に300万円横領する、職場内から結構物が盗まれるようなことがありました。地域全体としても似たようなもんであそこにいた約10年間は本当に地獄でした。

 

倫理観が分からなくなるんですよ。どこまでが普通のことか、異常な事か。別の地域に就職した同級生に聞いても、そんなにおかしな地域なんかない、大げさに言い過ぎだとも言われました。でも地元の人間と話をすると、どこの店からくすねたとか自慢話をしているんですね。全てがパイの奪い合いのはなしでした。上手くいかないことがあると、全て人のせい。

 

同じアパートに住んでいた転勤族の人に聞くとやはり同じ感想でした。

 

逆に、いいところに就職した人たちは全く逆で、どんどんパイを大きくしていこうという話で盛り上がり、一度始めるとちょっとしたことで躓いても、容赦なく「次はどうするんだ」という感じで盛り上げてくれたようです。

 

結論、駄目な奴は駄目なんですよ。駄目な会社は駄目なんですよ。駄目な地域は駄目なんですよ。駄目な連中は、駄目な連中とつるんで、ダメダメな行動ばかりとるのです。自分が何かうまくいかないと思うならば、付き合う人を観察してみてください。上手く生きそうになった人をこき下ろしている連中に囲まれていることが分かりますから。出る杭は打たれると文句を言う人、こういう人とも付き合ってはダメです。所詮そのレベルで終わる人です。

 

出来る人は文句を言う前にさっさとよそに移っていますから。