参考:『シュナの旅』『白いりゅう黒いりゅう』(にある『犬になった王子』)



宮崎駿の作品『シュナの旅』を読んだ。

『シュナの旅』はチベットの民話『犬になった王子』が元になっているらしい。

宮崎駿の、元になる話を選ぶセンス大胆に肉付けする力、の凄さを感じた。


1、共通する点
『シュナの旅』、『犬になった王子』に共通するのは、構造に近いものだけである。

①穀物を持たない貧しい国民がある
②その状態に心を痛めた王子
③苦難の旅に出る
④竜王から麦の粒を盗み出す
⑤竜王に魔法で犬の姿(別人)に変えられる王子
⑥ある娘の愛によって救われる
⑦祖国に麦をもたらす


2、肉付けされてる点
上の構造に肉付けされてる部分、それによってこの民話は魅力的な作品と変化してる。

・影のような不気味な存在が旅の不安を強める。
・奴隷を売買する悪者、奴隷の少女、それを倒し救い出すことで王子の勇敢な姿を描いている。
・幻想的な月、古代の生物などを出すことで現実とはかけ離れた不思議な世界を描いてる。

そしてなによりも絵がすごい。
『犬になった王子』を読んだだけではイメージ出来ないような服装、武器、街の建物、竜王の住む世界。

こういう彼の頭の中の独特なイメージを描き出して人に見せる力。それが宮崎駿のすごさだと思った。


3、絵本と漫画の間
『シュナの旅』は、ページごとにコマ割りされている。

ただし、セリフはほとんどなく、絵と数行の文章が一コマの中にあり、絵本のようでもある。

コマの流れで見せようと思うとページ数は増える。でも、こういう造りであれば、全体的にコマ数は減らせる。

壮大な話も短いページ数で仕上げられる分、一コマごとの絵に力を入れて見せたいときは有効な表現方法だと思った。


4.アクションプラン
他の人の元の話&完成作品も調べてみる。
黒澤明『羅生門』、芥川龍之介の今昔物語関係。

僕もバルザックの『知られざる傑作』でオリジナル作品をつくってみようと思う。