流れ去った昨日に
目を向けている時間を与えられないまま。
いや、本当はきっとそう思いたいだけなんだ。
君が残していった可能性は
時と共に随分と小さくなってしまった。
忘れてしまうってこんなに悲しいことなのか。
それでも戻りたいと願わないのは
やっぱり僕の過去に君がきちんと残っているから。
君が残していった可能性は
気がつけば僕の言葉や思想にきちんといて
神様ってのはこういうものなのかって
思ってしまえるほどで。
寂しさや悲しさは
喜びや楽しさで上書き出来るものではない。
この感情全部がやっぱり僕な訳で、
それはこれからどう姿形が変わったとしても
変わらないんだ。
それを心と呼ぶのは
あまりに陳腐に過ぎるかな。
君が残していった可能性は
時と共に随分と小さくなってしまった。
忘れてしまうってこんなに悲しいことなのか。
けれど。
けれど、その小さな可能性を
今の僕として
なぞって言葉にしていこう。