私と同年代の最初の司会者姉妹はご主人の転勤で北海道へ引っ越す事になり、研究司会は50歳代の姉妹に引き継がれる事になった。

一見ニコニコされてる様に見えるが、第一印象は「ヤリ手っぽい、ちょっと怖そうなオバサマ」だった。

引っ越し前日にお別れの挨拶に来られた初代司会者から耳打ちされた。

「あの姉妹(オバサマ姉妹)はネ、若い時デパートで売り子してたのよ。やゆよさん、気を付けてね。」と。

(え?どういう意味?何に気を付けるの?売り子の何が悪いの?第一、それって陰口じゃないの?聖書学んでるのに陰口?)と心の中で叫び戸惑うだけの私だった。

 

それでも正規開拓者の年配姉妹に引き継がれた聖書研究は順調に進んで行った。場所は私の家と司会者の家で交互に行われたが、司会者の家に行くと毎回必ず「私は朝食の後片付けと洗濯をするから、やゆよさんは掃除してね。玄関もトイレも洗面所も忘れずにね。」と指示された。「エホバは「従順でありなさい」って教えているでしょう?」と付け加える姉妹に(なんか違うな~)と思いながら従うしかなかった。最初の「つまづき」は疑問符がいっぱいでも何も言えなかった。

 

初代司会者の時は毎回の様に他の姉妹が研究参加されていたが、オバサマ姉妹との研究は一対一がとても多かった。

そんなある日、姉妹宅での研究後に紅茶を出してくれて「体調はいいの?よく眠れてる?なんとなく疲れてるって事は無いの?」と優しく気遣ってくれた。持病もあるのでこんなものかと思ってますと答えたら、満面の笑みでサプリを薦めて来た。ク○レラとか言う緑色の錠剤だった。

「添加物は入っていない。健康維持に必要な栄養素がたっぷり。他の姉妹達も飲んでる。ご主人と二人分ならこれ位は必要ね。」と立て板に水の様に言葉巧みに売り込んで来て有無を言わせず「こんなに沢山で13,000円よ。安いでしょ。支払いは来週の研究の時でいいわよ。」

・・・あまりにも強引な勢いで断れなかった。それでも(司会者だし断ったら悪いかなと思う立場の私を利用しているなぁ)と不信感が湧いた。家に帰り司会者に「つまづき」傷を負った心に絆創膏を貼った。夫には本当の金額を言えなかった。

 

初代司会者が言っていた「売り子してたのよ。気を付けてね。」はこういう事なのかな…と虚しい気持ちになった。

 

夏になり大きな会場で「大会」があるので全日参加するようにと司会者に言われた。「素晴らしいプログラムよ。感謝よねぇ。」とか言われても同意できなくて引きつった苦笑いで誤魔化した。私はエホバ的な洋服を持っていなくて自分で作ったワンピースを着て日曜の集会に参加していた。それを知っていた司会者は「ねえ、大会用にワンピース縫ってくれないかなぁ。お願いね。こんなデザインがいいんだけど…」と雑誌から切り抜いた写真を私に見せた。(もう既に私に作らせる気なんだ…自分のワンピを作る予定だったのに…司会者のを優先して作らないといけないのかなぁ…)と頭の中でいろいろグルグル。

NO!が言えない私は引き受けるしかなかった。「じゃあさ、明日ワンピの生地買いに行こうよ。知ってる生地屋さん3軒行こうね♪」と司会者はいつもの様に私の都合は完全無視して勝手に予定を決めていた。

 

・・・(その2)に続く・・・