ひ…久々のブログ更新です。
久しぶりすぎて我ながらびっくりです。やよい缶です。
なんかもう年明けくらいまで更新しないと自分でも思っていました。笑
Twitter やってるとブログ更新なんとなく面倒に感じてしまいますよね。
俳優さんたちがブログ更新をあまりしてくれない気持ちがわかります
さて、去る10月29日、30日と、全労済ホール/スペース・ゼロにて、L&L企画さんの『コウの花嫁』を観劇してまいりました。
お目当ては我らが座長早乙女じょうじさんと、ご存知雲水でお馴染み岸本卓也さん、グドモやら忍ミュで最近よくお世話になりました白柏寿大さん、他にもあちらこちらでお見かけした方などなど…なんせ出演キャストさんが多いため、省略させていただきまして申し訳ないです
ご興味のある方は公式HPにてご覧いただければと思います。
http://legsloins.sakura.ne.jp/
過去に何度か公演されており、今回は再々演になるのでしょうか。あらすじを読む限り、狸と狐の戦争に、政略結婚として狐の娘が嫁入りするのかなぁ、なんてぼんやり想像していました。割と違いました。ごめんなさい
DVDにならないとのことだったのもあって、なんとなく感想を書き連ねてみようと思います。
※ネタバレ含みますので、今後の再演を期待される方は以下スルー推奨です。
―あらすじ―
「恋は愛となり、愛は憎しみとなった。」
これは狐と狸の恋の物語
時は昔、
神は〈ヤマト〉という国を創り狐、狸、狼の三種族を産み落とした
決して枯れることのない白い花と一緒に
「花を摘めば災いが訪れる」
神の言い伝えに叛き、狐の女が白い花を摘んでしまう
そしてヤマトの国には戦が訪れる。
時は今、 戦の末に国は狸の支配下にあった
狸の男と狐の女が恋に落ちる。
狐の女はなぜ、白い花を摘み取ってしまったのか
ふたりの恋の行く末は…
これね、最初ちょっとわかりにくかったんですけど、種族が三種類出てきますが、メインはあくまで狸と狐です。それと種族関係を捨てて生きる"鬼"と呼ばれるはぐれ者たちがいます。
勢力図としては狸が狼を吸収して最大勢力となっており、狐は狸にほぼ制圧されている状態…での2種族間戦争の渦中に起こった出来事です。
戦争の発端はあらすじにもある通り、白い花を狐の少女が悪意ない理由から摘んでしまったことですが、現在の勢力図になったのは、幼き頃のムジナを発端に狸族による狼族を巻き込んだお家騒動が発端です。
父親に裏切られた想いから己の欲と力のみを信じて生きるムジナ
幼き頃の優しかった兄を信じ、優しさと己の生き方に葛藤を感じ生きるホンド
両親を狸に殺されながらも、狐の民のために運命に抗わず生きる強さを持つコウ
おそらく、観た人それぞれ感じ方は違うと思いますが、私はこのように感じました。
悲しいな、と思ったのはまずムジナ。あまり深く語られなくて残念でしたが、おそらくは大将として子を強き統率者として育てようとした父親に、あるいは側近であったマルコの言葉を素直に受け取りすぎたのか、愛を知らずに道を踏み外してしまったであろう狸の大将。
二度まではホンドを切らずにすごした彼の胸中は幾ばくか、ホンドの最期の言葉が彼の心を動かしてくれたことを切に願います。少しでも、奪うだけではなく、与えることをしてみようかと思ったのではないでしょうか。嫁入り行列でのコウへの呼びかけは、心なしか優しく感じたのが唯一の救いのような気がしました。
ロミオとジュリエット、とありましたが悲恋というのかどうか…。
コウは狐の将軍の娘であり、ムジナの嫁になる覚悟で生き、また過ごし、運命を受け入れることで未来を見据えようとする狐の娘。
10年前の戦争でホンドに命を救われ、ホンドに恋心を抱きながらも、雨宿りとして吐露した想いを打ち明けただけで、あくまで自分の道を迷わず進んだ"強い"狐の女でした。
少し残念に感じたのは、あれほど「運命に抗うな」と叫んだコウの想いが同種族に通じていたのかどうか…コウを大切に想うばかりに、コウの本当の想いや願いを受け取れた者がいたのか…。それは将軍だったコウの両親の願いでもあったはずです。
愚かしい戦争の一端、恨みを飲み込むことのできなかった種族の悲しい結末。キタキの行動も叫びも、確かに策の内だったかもしれないけれど、ある意味正しかったのではないのかと私は思いました。
ホンドは唯一、白い花を毒としての『死に花』としてではなく、薬としての『生き花』として受け入れられる存在だったことは、ビシャの言う「神に選ばれた」のとはまた少し違うように感じました。白い花とはきっと愛であり、想いの具現化なのかな、と。ビシャが試した患者の中で唯一、ホンドだけが愛を知っていたのかもしれません。もしかしたらユリやコウにも、『生き花』として効いたかもしれない。だったらいいなぁと言うのはあくまで私の感想です
ホンドの優しさは、弱さではなく、強さ…そうかもしれません。でも、私はやはり弱さも感じました。
もし、もっと強く兄にぶつかっていれば。信じるだけではなく、他に愛情を示す方法はあったのではないか。逆に、道を外れてしまった兄を討ち果たすこともできたのではないか。狸の将軍に納まる道もあるにはあった。最期のホンドの「いつでも殺せた」。それは、愛であり、優しさかもしれない。けれど、弱さでもあるのではないか。
想いを吐露したコウを、なぜあの場で説き伏せられなかったのか。相手の言葉を尊重することだけが優しさではないのではないかと、こんなことばかり次から次へと浮かんでしまいました。
多少ずるくても気持ちを曲げても、想いを成就させて欲しかった。そこは少し悔しいです。
ホンドとしては自分の信念を貫いた結果だったのだと思いますが、私は一ファンとして、演じたじょーくん本人に、自分がホンドであったらどうしていたか、聞いてみたいと思いました。笑
「―――考えさせられる」
それぞれが信念を持ち、それぞれの愚かしさを持ち、あぁ正にセリフ通り「完璧なやつなどいない」のだと、そんなお話でした。
正直スッキリするタイプの物語ではないと思います。笑
ただ、今ある幸せを感じ、感謝することはできます。
幸いこの平和な国に、想い合える世界に生まれ、大切な人に花を贈れる世界に。それは、わたしたちの過去である、先人の想いがあってこその現在の世界です。
そういえば、にじあとの観劇後もそんなことを考えました
…果たしてこれは感想なのか。笑
やたら長くなったわりに感想そのものが非常に薄い感じになってしまいました。ほぼ私の希望でしかありません
ちなみに、役者さんの名前だけ出しておいて役にまったく触れなかったハクビとカルラですが、最初から最後まで、己のあるべき姿に迷うことなく生きていた狸で、とても好感が持てました。ご本人たちは悪い奴と言っていたけれど、決して無秩序なわけではなく、あれはあれで正義であり、勝てば官軍というやつなのではないかなぁ、と思ったりしました。
生き方真っ直ぐすぎて疑問点も何もありません。満足です。笑
他にはホロウとコクウが好きでした。マミアナとビシャも。うーん、みんな好きです。笑
と、いうわけで。とても長くなってしまいましたが、感想は以上にしたいと思います。
全8公演、お疲れさまでした!素敵な舞台をありがとうございました!!