私も改めて岩波文庫版の論語を読んでいます。
論語は学校の教科書にも載っている有名な「学而」で始まります。
「子の曰わく、学びて時にこれを習う、亦た説ばしからずや。朋あり、遠方より来たる、亦た楽しからずや。人知らずして慍みず、亦た君子ならずや。」
この中でも、「朋あり、遠方より来たる、亦た楽しからずや(だれか友だちが遠い所からもたずねて来る、いかにもたのしいことだね。)」という一節が私のお気に入りです。
岩波版によれば、「友だち」とは学習向上の結果として得られた同志の友という意味で、まさに今回のセミナーに集まった方々のことだと思います。
昨今、「超訳 XXX」や「池◯さんが語る XXX」など「わかりやすさ」を全面に出した書籍が書店に山のように積まれています。
我々は「わかりやすさ」を二通りに分けて考えています。
まず一つ目は上記に挙げた本に見られるように事象を単純化したり極論を見せることで「わかりやすい」と思わせる方法です。
そして、もう一つは複雑な事象であっても、細かい論理の積み重ねによって、聞いている人に「腑に落ちる」まで説明する方法です。
一見複雑に見えることでも、細かく分けて一つ一つを一貫性のある論理に繋ぎあわせて、丁寧に説明していけば、「わかる」ところまでたどり着くことができます。
そして、我々が考える趣旨における「わかりやすい説明を行うための技術」も我々自身だけではなく、当ブログの読者の皆さんに習得してもらいたいと考えているスキルでもあります。
この種のスキルは歴史学や文学など人文学の研究では欠かせないものではありますが、残念ながら、我々ビジネスに関わるものには縁が遠いものでもあります。
人文学の「知」をビジネスに活かすためのセミナーを今後もYTDと史文社様とで企画したいと思っておりますので、よろしくご期待をお願います。
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