八ヶ岳の変形菌(Myxomycetes in Yatsugatake)

八ヶ岳の変形菌(Myxomycetes in Yatsugatake)

2024年以降に八ヶ岳で撮影した変形菌のリスト(約107種)。随時更新。
未熟/成熟子実体、変形体、胞子、細毛体等の記録。
専門家ではないため、同定が不確かなものがあります。

最新の観察写真は別ブログ
https://kiyosatoowl.hatenablog.com/

観察時期:9-11月
基物:針葉樹の朽ち木
Comment:秋に大量に発生する。

 

子嚢が真っ白な未熟子実体(2025年9月)

 

大きな群生が見られる

 

子嚢が洋梨型のタイプ

 

構造色が美しい成熟子実体(2025年10月)

子嚢が卵型のタイプ

 

細毛体は網目状(対物40倍)

 

胞子はイボ型で直径13µm程度(対物100倍)

 

2025年10月

 

構造色が明るい青系のタイプ

観察時期:10-11月
基物:立ち枯れた広葉樹

Comment:エノキタケが発生したヤナギの枯木にみられる。

 

立ち枯れたヤナギの木に発生した成熟子実体(2024年10月)

 

変形体(子実体の形成初期)

 

黄色い未熟子実体(エノキタケに密着して発生)

 

黄色い未熟子実体

 

細い紐のような柄が特徴

 

傾いた枯木から垂れ下がっている。

 

 

 

観察時期:8-10月
基物:針葉樹の朽ち木(朽ち木上のコケに発生することが多い。朽ち木上のリターに発生することもある。)
Comment:亜高山で比較的よく見られる。未熟で白い子実体は見つけやすい。

 

朽ち木の上のコケに発生した未熟子実体(2025年8月)

黄色い首輪が特徴的

 

朽ち木の上の落枝に発生したもの

 

4時間後にはチョコレート色になった。

 

成熟子実体(2025年9月)

構造色が美しい。

 

構造色が紫系のタイプ(2025年9月)

 

 

 

 

 

観察時期:6月
基物:リター、コケ

 

鮮やかな黄色の未熟子実体(2025年6月)

 

ペンキをぶちまけたかのよう。

 

落枝とコケに広がっている。

 

未熟子実体の近くの変形体

観察時期:9-10月
基物:リター、生草、苔
Comment:変形体と未熟子実体が鮮やかな橙色で目立つ。

 

落枝上の変形体(未熟子実体)(2024年10月)

 

草を這い上る変形体

 

生草に付いた変形体

 

落葉に発生した未熟子実体。変形膜は白い(2025年9月)。

 

成熟子実体

 

子嚢壁が割れると橙色の石灰節が見える。

 

胞子直径は11μm程度。表面に不均一な突起が見られる。

観察時期:9月
基物:朽ち木

 

朽ち木から垂れ下がった巨大なタレウツボホコリ(2025年9月)
全体の長さは6cmを超える。
個々の子実体の長さはせいぜい1cm程度だが、杯状体から離れた細毛体が絡まり合う。

 

横方向にも広がっていた。

 

同じ朽ち木の別の場所

 

細毛体が伸びはじめた状態

 

細毛体には多数のトゲがみられる(対物100倍)。
胞子の直径は7μm程度

観察時期:8月
基物:朽ち木

 

細かい朽ち木片の散らばった地上を這う灰青色の変形体(2025年8月)

 

この朽ち木片を持ち帰って観察

 

翌日(2日目)の夜22時過ぎ、変形体の一部で子実体の形成が始まった。

 

3日目の朝。
未熟子実体(淡青色から茶色へ変化中)と変形体。
この時点で、変形体の5%程度が子実体となり、残りは変形体のままだった。

 

3日目の日中。変形体はタッパーの中で活発に動いていた。

 

成熟したばかりの子実体
暗褐色の杯状体があり、壁網の節がくっきりと目立つ。

 

3日目の夜(22:37)、残っていた変形体全てが一斉に子実体を形成しはじめた。

 

深夜(0:47)、形成されたばかりの子実体は、美しい淡青色になった。

 

翌朝(4日目の朝7:30)
新しい子実体は茶色になっていた。変形体は残っていない。

 

観察時期:10月
発生基物:針葉樹の朽ち木

 

白い未熟子実体。柄はひょろ長く曲がる(2025年10月)

 

約10時間後。灰茶色になった。

 

8日後。細毛体が杯状体から離れて長くのびていた。

 

胞子は直径9μm程度

細毛体には明確な環状紋

柄の内部には胞子状細胞(spore-like bodies)

細毛体の形態、胞子と胞子状細胞の大きさがSpiromyxa slocanensisと酷似する。

観察時期:9月
発生基物:朽ち木

 

半透明なゼラチン質に包まれた黄色い未熟子実体(2025年9月)

 

子嚢は白っぽく、ゼラチン質は黄色味を帯びている。

 

ゼラチン質が少ない子実体

観察時期:7月
基物:朽ち木と周辺の生木・リター
Comment:梅雨の時期に美しい未熟子実体が見られた。以前はサカズキホコリ属だったが現在はジクホコリ属

 

未熟子実体(朽ち木に発生)。2025年7月

子嚢は洋梨型でレモン色、柄は淡褐色。

 

ややステージが進み、子嚢は色が暗めで球形に近くなり、柄は赤褐色。

変形体も少し残っているように見える。

朽ち木の周りの生木に発生(2025年7月)

 

未熟子実体(朽ち木周りの落葉に発生、2025年7月)

 

未熟子実体は黄色から黒へ変わる(朽ち木)。2025年7月

 

子嚢は倒卵形、柄は赤褐色(朽ち木)。2025年7月

 

成熟した子実体(ササの茎)。2025年7月

 

子嚢中央に擬軸柱らしいものがある。

 

胞子直径は14-15μm、不完全な網目型