この一気に夏になった近頃はちょっと辛いです。

洋服の衣替えも冬ものから春もの、春ものから夏ものとあっという間に変化していきます。

昨日は急な雷雨とかもなさそうでしたので洗濯デイにしました。

先日、忘れていた片隅にあった黄色のドレスのことを書きましたが、蒸気を当ててシワがのびましたらシャキッとして美しくなりました。

色も、損なわれず美しい色合いです。

その時に、実は和服の生地でできたワンピースも発見しました。

素材感とデザインが好きで求めたのですが、これはメンテナンスがとっても大変なものでした。

きっと紋付のちょっとラメ糸が入ったお洒落な羽織から作ったのではないかと思われます。

そのワンピースの内側に紋が隠れていましたから。

しかしもちろんオールシルクで、ある程度重みのある生地です。

袖も五部袖ぐらいで、春から初夏に着るのにちょうど良いものですが、もともと和服の羽織ですから、この生地は本来は直接肌に触れずに着るものです。

あまり汗になったりしないわけで、そういう扱いを考えてはいない布地なのです。

しかし洋服となって、しかもワンピースとなりましたら、着物の時のように着物の上に羽織る着方をするわけではなくなりますので、それを洋服として着るとどうしても直接汗になるわけです。

しかも厚みのある生地ですから、汗っかきの私はどうしてもこの洋服を着ると汗になってしまうわけで、ちょっと敬遠していたのです。

着物は肌襦袢、襦袢を着て上に重ねるので、洋服のようにちょくちょく洗うようにはできていませんし考えられていないわけです。

それで、もともとおしゃれな洋服なのですが、「きちんとメンテナンスをしなくてはこれから着ることはできないなあ」と考えていたのです。

そこで、きっとドライクリーニングにすれば良いとは思うのですが、これからのこともありますので、思い切って手洗いしてみました。

もちろん色落ちしますが、それがどんな形になるか試してみようと思いました。ダメ元で。

昼間には、麻でできた夏着物の布地でできたものなどをネットにいれて洗いました。

もちろん乾燥機は使えませんので、外にきちんと伸ばして干してみましたが、そんなに風合いが損なわれてはおりませんでした。

しかし、羽織の生地でできたワンピースはちょっとネットに入れても洗濯機に入れる気にはなりませんでした。それに色落ちも激しいですし。

考えに考えて、夜になって手洗いしてみることにしました。

絞るのも手でそおっとしか絞れませんので、乾くのに結構時間がかかるように思います。

ガンガン陽があたる時ではなく、陰干しが適していると思いましたので。

さてどうなるかは、乾いた姿を見なくては判断できません。

しかし、和服の素材のものを一時期結構買ってしまったのですが、本当にメンテナンスが大変なのです。

そういえばバイロイトに行った時に、他の方に作っていただいた、絵羽織を素材にしたものを着用しました。

音楽祭などでは、みなさんそれぞれのオシャレを楽しんでいらっしゃいます。

あれは自己満足の世界のようにも思いますが、自分が気に入ったものを身につけるということは、特別な音楽会なのだと自分に納得させる意味でも、その効用はあります。

普段と違った自分を楽しむというわけでしょうか。

そういったところで、和服素材の洋服はなかなか活躍するのですが、日本のコンサートではあまりそういったものを着て行った経験がありませんでした。

今回、水に通して手洗いしたものがちゃんと回復していましたら、きっとその洋服の出番が多くなると思います。

もうこの洗濯でくちゃくちゃになってしまいましたら、きっと今度のエコロモ行きになる可能性があります。素材は悪くないのですから、リユースしていただけるのではないかと思うのです。

 

実は一昨日の《ボエーム》には、珍しく夏用のさらっと感のある黒のロングワンピースを着て行きました。

ロングドレスというよりは、普通のワンピースが少々長くなったものといったら良いのでしょうか。

昨日は休憩が2回ありました。

ソワレでしたので、ロングドレスや、それこそ長めのワンピースをお召しの方がいつもよりちょっといらっしゃったように思いました。

少しづつコロナ前の雰囲気が戻りつつあるようです。

「珍しいなあ」と思いつつ、皆さまそういった雰囲気づくりを楽しんでいらっしゃるようにも思われます。

 

さて実験してみた洋服はどうなっているでしょうか。

まずはメンテナンスが出来なければ着る機会がどんと減りますので、結果が良いように祈るような気持ちです。