ぐうたら‥‥。バルデス半島のデブたち。
ぐうたら‥‥。
うちのダンナのことでもある。
が、うちのダンナは、デブではない。
そして、バルデス半島のぐうたらたち。
正真正銘のデブです。
はっきり言って、デブは、あまり好きではない。
が、ここのデブは、意外とかわいい。
大航海時代に、乱獲されて、
激減したらしい、象アザラシ。
そりゃあんた、ただ寝てるだけですもの。
逃げるの、いかにも遅そうだし、
そりゃ、乱獲されるわ。
とても、納得。
デブの暗黒時代ね。
でも、今は、ちゃんと保護されて、
デブの楽園時代に突入しています。
ぐうたら、しほうだい。ぐうたら、野放し状態。
しかし、象アザラシのハーレムのドン。
この、ハーレムを撃破しようとする青い若いオスが来たときだけは、
ドンの俊敏な動きが見れるらしい。
ぐうたら、大爆発ですね。
が、私が行ったときには、
まったり、どっぷり、シエスタ状態で‥‥。
ただたんに、日向ぼっこをする、ただのデブ集団でした。
海岸線ず~っとね。
デブばっか。
デブの楽園。
バルデス半島の、ぐうたらデブたち。
これまた、一見の価値ありかと、思われるしだいです。
クジラ食わせろぉ~。再び。
クジラの宣伝を、こおのところ、ずっとしているので、
パタゴニアに向かう旅人の殆どが、バルデス半島に寄っている。
そして、たいてい同年代の旅人は、
「クジラ、食いたぁ~い」
と、言うのだった……。
で、思い出した話がある。
以前、ヨーロピアン(以下ヨ)に、 「何故、日本人はくじらを食べていたんだ?」と聞かれたので、
私「美味しいからでしょ」
ヨ「かわいそうだと、思わないのか?」
私「日本人は、ベジタリアンではない。
昔からクジラは食べていたからね。
日本は小さな島国だから、牧畜は難しい。
海から取れる蛋白源は貴重なんだ。
では、何故クジラはダメで、牛や羊は食べても良いのだ?」
ヨ「羊は、人間の食糧として神様が、創りたもうた動物だからだ」
神様がそう決めたそうだ。
そして、こう、思った。
人間に食べられるためだけに生まれてきた動物は、かわいそうではないのか……。
と、疑問に思ったので、
ここは、徹底的に議論すべき所ではないのかぁ!!!
日本人っていうのはなぁ、
自然を愛する人種で、
動物の自由を奪う牧畜なんかは、性に合わないんだ。
など、色々思ったが……。
神様が創った、という決め付け方が、素直にすごいと思ったので、
私「神様ってすごいね」
と、言っておいた。
勘違いしていたようだったが、
ま、食文化について異国の人とは分かり合えるという事は難しい。
ヨーロピアンには、わっかんねぇだろうなぁ~。
ま、英語力の問題では、決してない。
いや、たぶん………。
うん、英語力。
でもさ、
出汁の味とかね、
あんこの美味さとかね、
わっかんないんだよ、あの人たちには……。
あしからず……。
クジラがウヨウヨ、大発生。クジラ食わせろ~!!。
プエルトマドリンの町で、
バルデス半島のツアーを申し込む。
バルデス半島には、今の時期、
クジラの親子、像アザラシの親子、オルカ、ペンギン、アシカなどの海獣が見ることが出来る。
クジラなんか、ウヨウヨしているらしい。
で、近年、クジラの増加の影響で、
イワシやサバ、秋刀魚なんかが、かなり少激減。
日本人の食卓に気軽に乗る事が少なくなったとか……。
確かに、シロナガスクジラなど、絶滅の危機なんていうのまで、食わせろ!!
と、言っているのではなく、
現在増えすぎてしまい、確実に海の生態系を崩しているクジラを、
何故、そこまでして守らなければならないのか?
実態を知らずに、イメージだけで運動を続ける団体。
そして、その選挙表が欲しい、政治家。
どこの国とは、言わないけれど、
そんな、海の生活とは、全く関係ないところで、
「クジラは食っちゃいけない……」と言っていいのか?
そんな事を言っている人たちは、
アフリカ人の20倍以上の二酸化炭素を毎日吐き出しているというのに……。
って、難しい事は、さておき、
クジラは、思った以上、
いや、思った10倍くらいは、でかかった。
クジラの側には、船で向かうんだけど、
船のキャプテンも、思った以上に、腹がでかかった。
で、クジラ見学。
もう、すぐ足元までやってくるので、
頭に付いたフジ壷なんかも見れる。
そう、仕留めるなら、今なんだけど……。
「エクセレンテ!!」
を繰り返す、ほかの旅行者に囲まれながら、
銛を振りかざし、クジラに向かう勇気などはなく……。
やっぱり、他の旅行者と同様、
「スゲー!!、でかいよぉ~クジラ」
「きゃぁ~、こっちに来た、来たぁ~」
と、無邪気にはしゃぐ、釣り夫婦。
シッポもでかい。
しかも、あっちこっちにクジラがいて、
あっちこっちで、しっぽが出たり、
ジャンプしたりしていたり……。
ほんとに、クジラが、ウヨウヨいました。
クジラは、すごい。
やっぱ食べなくても良いのか?
でも、給食で食べた、クジラの竜田揚げは美味かった……。
クジラを釣りに行く前に、ちょっとお手伝い。
ブエノスで、お世話になっていた方が、
なんと、カラファテで、ピザ屋を始めることになった。
もうすぐ、旅行シーズンに入るというのに、
まだ、建物を作っている最中で、
陣中見舞いに訪れた所、
「木を植えてくれないか?
ブエノスから、持ってきた苗が1ヶ月も放っておいてしまったんで、限界。
かれちゃう前に、植えたいんだけど、手が足りないんだよぉ~」
ってことで、釣りの情報なんかでも、
だいぶお世話になっていたので、お手伝い。
植えた木は、なんと750本。
力仕事なんか、あんましてにけど、なんとか頑張っています。
店の前は、フラミンゴがやって来るところで、
眺めは、抜群。
その、店から、車で10分ほど湖沿いを走ると、
こんな風景。ここでも、トゥルーチャが釣れますよ~。
グリンピースなんて怖くない!!。釣り夫婦、クジラを釣って見るか?。
カラファテで、10日ほど過ごし、
釣りも、ある程度満足した所で、
ブエノスに戻る事にした。
そして、3回目のパタゴニアで、
初めて、バルデス半島に寄ることにした。
バルデス半島は、クジラ、ペンギン、象アザラシ、なんかが居る半島だ。
本来なら、時間の無い私たちは、
一気に、ブエノスまで飛びたいところなんだけど、
アルゼンチン航空が、
外国人料金なんてものを取り入れて、
カラファテ~ブエノス間の航空運賃を一気に倍以上に値上げしたからだ。
100USドルから250USドル。
ありえんでしょ。これ。
しかも、アルゼンチンは自称先進国だそうだ。
これも、ありえんでしょ。
言ってることと、やってることが、バラバラ。
で、バスだ。
カラファテからブエノスまで一気にバスで行くと、36時間。
そんなに、乗っていられるかぁ~!!!。
ありえんでしょ。
ってことで、インターバルにバルデス半島の拠点の町。
プエルト マドリンまで、20時間。
なんでも、そこには今の時期、
子どもを釣れたクジラがウヨウヨやってきているそうだ。
カラファテで会った旅人達に、
惜しみも無く、釣ったトルゥーチャをご馳走し、
羨望のまなざしを受けていた釣り夫婦。
釣り夫婦さん、こりゃ、鯨を釣るしかないでしょう。
もう、グリンピースなんか、思いっきり敵にしちゃいましょう。
CNNに、鯨を釣った、バカ夫婦で、全世界的に有名になってくださいよ!!!
という、期待を一気に引き受け、
バルデス半島に、向かう事になる。
さてさて、どうなることやら……。
どこまで行っても、地平線。伸びる伸びる、影が伸びる。
さて、この写真、
なんの影だか分かりますか?
UFOみたいに見えるけど、
これ、走っている車の中からの、車の陰なんです。
ぐるりと地平線しか見えない中を車で走っているからこその影。
ただ、ひたすら真っ直ぐな道を走っていて、
退屈してるから、こんな発見でも、面白く見えてきちゃう。
そう、やっぱ、空がでかいんだね。
アルゼンチンでは、
モノを運ぶ移動の手段っていうのが、馬っていうのは珍しくない。
ブエノスアイレスでも、時々見かける。
だから、ブエノスを離れると、本当にちょくちょく見かける。
この馬は、プロパンガス屋さんの配達途中。
そして、パタゴニアでは、羊飼いのガウチョ達が、馬を乗り回している。
そんな、ガウチョ達は、とても、かっこいいんだよね。
でも、今回、そんなカッコイイガウチョ達の写真が撮れなかった。
残念。
お腹をすかせていたトルゥーチャ達
春のパタゴニアの釣り。
正直な話、まだ早すぎました。
まだ、解禁になっていないところが多く、
パーミットも買えず。
昨シーズンのパーミットを持っていれば、OK。
という事で、できるところだけで、やってきました。
で、できるところって言うのは、
あんまりメジャーな所では、無いので、
お持ち帰りOK。
そんなに大きな型は狙えないけどね。
そんな厳しい条件の中でも、
厳しい冬を乗り越えたトルゥーチャ達は、お腹をすかせていたようで、
釣れる場所では、入れ食い状態。
1時間で、7匹なんて事もあり、
とりあえず、満足。満足。
しかも、パタゴニアのマスは、
もう、宝石のように美しい。
日本の放流されたマスとは、比べ物になりません。
でもね、
パタゴニアの厳しい冬は、
あまり、食べ物が無いのか、みんなやせ細ってました。
これから、パタゴニアは、夏に向けて、
たくさんの花が咲き誇り、
虫達も、増えてくるでしょう。
トルゥーチャ達も、おいしいものをいっぱい食べて、
美しく、丸々太っていく事でしょう。
トルゥーチャ デ マロン
ブラウントラウト