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LA  LA LAND

2016年 アメリカ映画

【監督】デイミアン・チャゼル

【出演】ライアン・ゴズリング
     エマ・ストーン
     キャリー・ヘルナンデス
     ジェシカ・ローゼンバーグ
     ソノヤ・ミズノ

【ストーリー】
 何度もオーディションに落ちてすっかりへこんでいた女優志望の卵ミア(エマ・ストーン)は、ピアノの音色に導

かれるようにジャズバーに入る。そこでピアニストのセバスチャン(ライアン・ゴズリング)と出会うが、そのいきさ

つは最悪なものだった。ある日、ミアはプールサイドで不機嫌そうに1980年代のポップスを演奏をするセバスチャ

ンと再会し……。(シネマトゥデイより)


【コメント】
 これあのアカデミー賞授賞式の前日に観たのでもう一ヵ月半は経ってるんですが、なかなか書けないままで。

 ものすごーく話題で、ものすごーく賛否両論だったりしますが、私の感想としてはものすごい話題の割にはベタ

なストーリーだったなあと。でも、監督がとにかくミュージカル映画を撮りたいから前作「セッション」をまず撮って

この映画のための資金を得たとか聞くとなるほど~と納得するほど、往年のハリウッド映画やミュージカル映画

へのオマージュが散りばめられています。そう映画好きには結構色んなシーンがこれはあのシーンみたいとかな

んだか懐かしさを感じるんですよね。特に最後のフラッシュバックのシーンはカット割りとか配色とか色んなところ

がもろ「巴里のアメリカ人」だし。

 ミュージカルとしては冒頭の高速道路のシーンが圧巻で、あれ本当の高速道路で撮影してるとか驚きですよ

ね。さすが監督のこだわりを感じます。それにパーティのシーンもとっても楽しいし、あのラ・ラポーズのタップダン

スを踊る丘のシーンもとってもわくわく。そしてなんといってもラストのあの演出は素敵すぎて、その結末は泣け

ます。といっても私は泣くまではなかったんだけど、娘はその前から大泣きらしい。

 色彩がものすごく鮮やかでエマ・ストーンをものすごく際立たせていたと思います。ほんとこの映画はエマ・ス

トーンのためのものって感じでした。 歌もダンスもしてハリウッドの卵たちの夢を体現しているミア(=エマ)はきら

きら輝いてました。

 ジャズをこよなく愛するセブ役のライアン・ゴズリングもこのためにピアノを猛レッスンしたとか。歌もピアノも彼

の人柄を表すように優しいです。いつか自分の店をもって好きな曲を好きなだけ演奏したいという夢をもち、ジャ

ズを熱く語るセブがお金を稼ぐために違う路線のバンドで演奏するシーンとかこういう人結構いるんだろうなあと

か思いながら観てしまいました。

 それもミアのためなのに、それが原因でミアと別れたり、ミアも夢を追うため、様々な苦難で打ちひしがれる中、

彼が夢のために後押しするんですよね。 お互いの夢を尊重しあって別れるというのがやはりこれまたハリウッド

には多い話なんだろうなあとか、その世界にいる人にはきっと身近な出来事なんだろうと思います。

 ハリウッドのオーディションの世界がこういうものなのかーとか舞台裏を少し垣間見ることもできたし、きっとこ

の映画は映画好きな人にはたまらないものなんですよ。うん。

 音楽賞も獲ったこの作品。サントラはもうどれだけ聞いたやら。また観に行きたいと思います。やっぱり映画館

でこれは観るべき作品ではないかと。