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TALE OF TALES
2015年 イタリア・フランス映画
【監督】マッテオ・ガローネ
【出演】サルマ・ハエック
ヴァンサン・カッセル
トビー・ジョーンズ
ジョン・C・ライリー
シャーリー・ヘンダーソン
ヘイリー・カーマイケル
べべ・ケイヴ
ステイシー・マーティン
【ストーリー】
子を熱望するロングトレリス国女王(サルマ・ハエック)は魔法使いの言葉に従い、国王の命と引き換えに海獣
の心臓を手に入れて食し男児を出産する。人里離れた場所で暮らす年老いた姉妹の姉は、色好みのストロング
クリフ国国王に美声を気に入られ、ある方法で若さと美貌を取り戻す。一方、城で暮らすハイヒルズ国王女は未
知の世界を夢見ていたが……。(シネマトゥデイより)
【コメント】 (ネタバレあり!)
およそ一ヶ月ぶりの映画鑑賞でございました。あー、やっぱり映画館で映画観ると落ち着くわ。
何を観ようかとチェックしてたら目に飛び込んできたのがこの「五日物語」というタイトル。どんな映画なんだろ
う?とあらすじとか画像観たらめちゃくちゃ面白そう。ってことで観ました。
この「五日物語」ってそもそも17世紀初めに誕生したおとぎ話「ペンタメローメ 五日物語」を基にそこから監督が
気に入ったお話を選んで描いたダークファンタジーなのです。グリム童話もこの五日物語の影響を受けていると
か。ダークファンタジーってことでかなり血生臭いし、残酷です。子供のためのファンタジーではありません。ファ
ンタジーだけど、願望を叶えた時、叶えたい時、大きな犠牲を払うということが大きなテーマのように描かれま
す。この映画ではそれは女性の性なのです。幸せの後の残酷な結末とか「イントゥ・ザ・ウッズ」と似たところがあ
るかなあとも思います。
3つの国の世代も悩みも違う3人の女たち。誰がいちばん可哀想だったかっていうとロングトレリス国女王か
なー。自分にも息子がいるからあの状況はちょっと耐えられないと思う。特に国王の命と引き換えに手に入れた
息子なのに・・・。
あと年老いた姉妹の妹の方がかなり可哀想。あの後どうなったのかなあ。結末が描かれてなかったのでかなり
気になります。
ハイヒルズ国王女ヴァイオレットはたくましくなって最後は笑顔でしたね。この物語の中で唯一の救いでした。
もちろんその笑顔を手に入れるまでには多大な犠牲を払ったのですが。彼女の不幸は父親の国王の過ちによる
もの。この国王のエピソードがかなり衝撃的。可愛がってひっそり育てたのがまさかの「のみ」ですから(爆)巨大
化してもはや化け物。娘よりこっちを可愛がってるという。まっ、そこから王女の恐怖が始まるわけです。私は
てっきりこれが王女を嫁にするのかと思ってしまいました。さすがにそれはなかったけど。
出演者も国際的に活躍している俳優さんばかり。サルマ・ハエックにヴァンサン・カッセルにトビー・ジョーンズに
ジョン・C・ライリー。あっ、この映画は英語でしたのでこういうキャストかと。
ヴァンサン・カッセルなんてただの好色な王様でしたからねー。あんな歯の浮くセリフ言えるの彼ぐらいじゃ?
サルマ・ハエックはフリーダの印象が凄く強いんですが、やっぱりどんな犠牲を払おうと息子のためにと最後まで
挑む姿が母の愛を感じ、そして負けてしまっただけに悲しかったです。なぜ王子は母をあまり愛せなかったんだ
ろう。
とにかく美しい衣装。まるで絵画のようです。そして美しいお城とか森の景色。なんとイタリア中をロケしたそう
ですよ。こんなお城が残ってるんですね~。よくぞ見つけたものです。
観ていると自分も17世紀へタイムスリップして、おとぎ話の世界へ入ったような気分に。まっ、実際怖くて入れな
いですが。
おどろおどろしいけど、とってもファンタジー。ハリウッド映画とは一味違う映画をお探しの方はぜひどうぞ~。
あくまでも残酷なシーンと血もたくさんなので苦手な方はパスしてください・・・。