SING STREET
2015年 アイルランド・イギリス・アメリカ映画
【監督】ジョン・カーニー
【出演】フェルディア・ウォルシュ＝ピーロ
エイダン・ギレン
マリア・ドイル・ケネディ
ジャック・レイナー
ルーシー・ボーイントン
【ストーリー】
1985年、ダブリン。両親の離婚やいじめで暗い日々を過ごすコナー（フェルディア・ウォルシュ＝ピーロ）は、音
楽好きな兄と一緒にロンドンのミュージックビデオを見ることが唯一の楽しみという14歳。ある日、ラフィナ（ルー
シー・ボーイントン）を見掛け瞬く間に恋に落ちた彼は、思わず「僕のバンドのPVに出ない？」と口走ってしまう。
慌ててバンドを組んだコナーは彼女を振り向かせようと、クールなPVを撮るため音楽活動に奔走する。
(シネマトゥデイより)
【コメント】
「ONCE ダブリンの街角で」や「はじまりのうた」ですっかり人気のカーニー監督の半自伝的ストーリーだそうで
す。もちろんアイルランドが舞台。
で、80年代が舞台ですよ！私もばりばりこの時代が青春時代だったし、80'sの音楽と言えば、やっぱりブリ
ティッシュロックやポップス全盛期ってことでめちゃくちゃ楽しめました。
アイルランドもその時代は不況がひどくみんな海の向こうに見えるイギリスへ渡るのが夢なんですよね。
にしてもコナーのお兄ちゃんがいいんですよ。ロックたるものはこういうものだと色々と弟に教えるんです。両親
は喧嘩の日々。お姉ちゃんは冷めてる感じ。お兄ちゃんは大学中退して引きこもり中。だけどぐれてはいないし、
みんないい子。
14歳の自分探し真っ只中のコナーは金銭的に苦しいということで荒れている学校に転校。そこでいじめられた
り、厳格な校長に目をつけられたりしつつも、音楽の趣味とともにメイクやファッションもそれそっくりに変えたりす
るのがとっても面白かったです。デュランデュランとかザ・キュアーとか流れる曲とかPVとかこちらも一緒に青春
に戻ります。あっ、でも私はキュアーはビジュアル知ってても曲は聞いてなかったな。
彼女を振り向かせるためにPVを撮ろうというところからバンドを結成するのが可笑しいです。でもバンドメン
バーがまた最高なんですよね。ちゃんとマネージャーっぽい子、何でも演奏できる子などなど。そしてPVにはもち
ろん彼女が登場。彼女もメンバーのメイクとかしてあげたり。
今の時代なら撮ったPVをすぐ動画にupして世界に配信できますけどね～。
すごいなと思うのはコナーが不良の少年や威圧的な校長にも屈せず自分の意志を貫くこと。靴は黒というのが
規定と言って靴を脱がす校長に対して家にお金もない彼は靴の色を塗り替えたりするんです。最後はギグでの
ラストの曲で大盛り上がり。校長にみんなでぎゃふんと言わせるんですよね。
ライヴもとっても楽しいけど、辛い家庭環境とか様々な苦悩を乗り越えて夢に向かって旅立つラストはとっても
爽快です。まさに青春万歳！その後どうなったかが気になりますけどね。
アイルランドも昔は何もないしテロとか暗いイメージだったけど、素朴な町とか景色がとっても美しくっていい所
だなと思うのはこの監督の撮り方が上手いのかな。
80'sブリティッシュ・ロックファンは絶対ハマるそうじゃなくてもとっても楽しい映画ですよ♪
ちなみにこの映画のパンフ買ったらLPのジャケット仕様でした。