La Famille Bélier
2014年 フランス映画
【監督】エリック・ラルティゴ
【出演】ルアンヌ・エメラ
カリン・ヴィアール
フランソワ・ダミアン
エリック・エルモスニーノ
【ストーリー】
フランスの片田舎の農家であるベリエ家は、高校生の長女ポーラ(ルアンヌ・エメラ)以外、全員が聴覚障害
者。ある日音楽教師トマソン(エリック・エルモスニーノ)に歌の才能を認められ、パリの音楽学校で行われるオー
ディションを勧められたポーラは喜ぶものの、歌声を聴けない家族から反対される。家族のコミュニケーションに
欠かせないポーラは、考えた揚げ句……。 (シネマトゥデイより)
【コメント】 (ネタバレあり)
4人家族の自分以外は聴覚障がい者とかなんだか暗い雰囲気なのかと思いきや、全然暗さはありませんでし
た。ペリエ家の人たちがとっても明るいんですよね!ポーラも家族がテレビ見るときや他の人との会話の時に手
話の通訳をしてあげたり、酪農やそれを売る手伝いをしつつ普通の女子高生。お父さんが村長に立候補すると
いうと家族みんなでサポート。素敵な家族です。「話せなくても村長になれるの?」という質問にも「全然問題はな
い!」と言い切るお父さん、とってもかっこいいです。
で、いつもフランス映画で思うおませ度がまた凄い。フランス人って本当に性とともに生きてるんだなと。それに
高校生の音楽であの青春のなんたらという歌を踊りながら歌わせるってのがもう日本ではあり得ないなと。
家族には家族と離れてパリへ行くのを反対されるものの、やっぱり歌をやめられなくって練習してたけど、母親
に家族よりも大事なのかと泣かれてやめることにするんですよね。でも、父親は学校での歌の発表会の時に娘
の歌声を聞いて感動して大喝采の周りの観衆を見て、自分には聞こえないけど彼女の歌声にはそれだけの力
があるんだ、彼女を応援しようと思うんですね。だから自分たちも娘に頼らず自力で生きていかなくてはと。
突然起こされてオーディションに連れて行かされるポーラ。それを追うトマソン。これまた素敵な手話を交えて
の歌で感動的でした。
ラストはこれから旅立つポーラがとっても生き生きとしていました。
ポーラ役のルアンヌ・エメラはフランスのオーディション番組「The Voice」で奇跡の歌声と賞賛されて歌手として
も大活躍だそうです。歌声だけじゃなく演技もとっても自然で等身大の高校生を生き生きと瑞々しく演じてました。
お母さん役のカリン・ヴィアールとお父さん役のフランソワ・ダミアンは本当にどちらもユーモアがあって本当に
障がいある人のようにしか見えませんでした。この映画が明るいのは彼らのおかげ。
あと弟とかポーラの憧れる男の子とかお友達とかみんな良いのです。
とっても爽やかなおススメの映画です。