BIG EYES
2014年 アメリカ映画
【監督】ティム・バートン
【出演】エイミー・アダムス
クリストフ・ヴァルツ
ダニー・ヒューストン
ジェイソン・シュワルツマン
テレンス・スタンプ
クリステン・リッター
【ストーリー】
1950年代から1960年代にかけて、哀愁漂う大きな目の子供を描いた絵画「BIG EYES」シリーズが世界中で人
気を博す。作者のウォルター・キーン(クリストフ・ヴァルツ)は一躍アート界で有名人になるものの、何と実際に
制作していたのは内気な性格の妻マーガレット(エイミー・アダムス)だった。自身の感情を唯一表現できるBIG E
YESを守るため、マーガレットは自分が描いたという事実の公表を考え……。(シネマトゥデイより)
【コメント】
ティム・バートン監督にしては直球の実話の映画化です。まあ、これが実話ってのもかなりびっくりの事件です
よね。私はこの映画観るまでこのBIG EYESシリーズも知らなかったんですが、当時を知ってる人にはきっと大事
件だったでしょうね。
ウォルターがそもそもパリの絵さえも描いてないとかどこから確信犯だったのか謎ですが、彼は人を魅了する
話術とかマネージメントには本当に長けていたんでしょうね。ただひっそり置いてあってもあそこまで売れなかっ
たであろうBIG EYESの絵を一大ムーヴメントにします。
でも売れれば売れるほど自分は部屋にこもって絵を描かなきゃいけないし、一切それを語ることはできないわ
けでそりゃあストレスも溜まるし、自分の宝物のような絵を勝手に解釈して我が物顔に振る舞うウォルターに我
慢ならないのは当然です。
初めはとってもいい夫だったのに、マーガレットの絵が売れると見込んで近づいたのかな~。
結局娘とハワイへ逃げてマーガレットはウォルターを訴えるわけですが、この時のウォルターは弁護士いなくて
自分で自分を弁護して笑えます。これはもうクリストフ・ヴァルツの演技が素晴らしいんですよね~。お互いに譲
らないため裁判官はなんと法廷でBIG EYESを描くように命じます。ここでウォルターは腕が痛いとか気分が乗ら
ないとか言い出して描かなかったんです。でも時間厳守。筆を持たないままウォルターは終わり、マーガレットの
勝利となります。亡くなるまでウォルターは新作を描くことはなかったそうです。
これが事実とはほんとびっくりですね。
マーガレットのBIG EYESは一見怖いんですが、でも悲しげな目に魅力があるんですよね。
「なんで目が大きいの?」と聞かれると、マーガレットは「目はすべてを表すから」と答えてましたけど、ほんと吸
い込まれます。
マーガレットを演じるエイミー・アダムスもほんと見事です。当時のファッションとかヘアスタイルもステキでした。
彼女はほんとコンスタントに色んな役を演じてて魅力的ですよね~。
エンディングでマーガレット本人とエイミー・アダムスが一緒に写真に納まってて今もとてもお元気そうでした。
映画館の入り口前にマーガレットの絵が3点展示してありました。
大きい目。やっぱりティム・バートン影響を受けてますよね~。
実話なんだけど、まるで元々作り話みたいだし、
クリストフ・ヴァルツとエイミー・アダムスの演技にとっても楽しめました。