「塩の加減はね、

慣れてくると、手の中で塩が、

これくらいって言ってくれるようになるの。

その声に耳をよく傾けてちょうだいね。

じゃあ、残りの半身、やってみて。」

 

私は塩の壷からそれを取り出し

母のように切り身の上に手を出した

 

えいっと勢いがつきすぎて

ぼたぼたっと塊になって

落ちてしまった