「じゃあ、何から先に食べるの?」

 

「ここにある鯛のような白身からがいいと思うわ。

淡白なものから味わって、

今日はお寿司屋さんにいるんだぞっていう気持ちになって、

少ししたら、トロみたいな油ののったものを頂いて、

しばらくしてから、いよいよコハダをお願いするといいわ。

 

でも、それは、もっと大人になってからよ。

贅沢は敵って戦争中は教えられたものよ。」

 

「はい、わかりました。」