治療院で伝えきれない身体の仕組み 松っちゃんのブログ -2ページ目

治療院で伝えきれない身体の仕組み 松っちゃんのブログ

長崎県島原市で鍼灸整骨院を開業して23年。機能神経学(左右脳と末梢神経のバランス)やBASE(脳内警告系信号路)、オステオパシー、カイロプラクティック、ビジョントレーニング、などを使って色々な症状に対応しております。

〜今回の症例〜

 

74歳  女性   右膝が痛い、腫れている。

 

以前からちょこちょこ痛かったが、1ヶ月前から痛くなり、1週間前に歩けないくらい痛くなって整形外科へ。

 

ヒアルロン酸注射を打ってもらったら、余計に痛くなったといって来院されました。

 

右膝かなり腫れています。

 

前回書いた膝の軟骨系の障害です。

 

歩行を見ると右足に加重した時に、上半身がゆらっと揺れます。

 

泥酔して千鳥足で歩く様な感じで歩かれます。

 

このような歩き方になると

 

左足に比べ右足の荷重時間が増えると同時に、動揺が出るため右脚の筋肉の過緊張が起こります。

 

前庭系(三半規管)の検査をすると右水平半規管で異常が出ていました。

 

 

先ずは関節、筋肉、足底感覚などをよくして行きます。

 

2週間程して腫れは引きましたが、痛みはもう少しあります。

 

そして右加重した時の揺れがまだありました。

 

次に体のボディマッピングをしっかり認識させて行きます。

 

ボディマッピングとは?

 

「脳の中の体の地図」と言われ、今自分の体がどこの位置にあって、今どんな動きをしているのかなどを感知する事です。

 

実際の動きと脳の感覚がずれていると、正常な動きが出来にくくなります。

 

 

今回は筋感覚(今力を入れている筋肉はどこか?を認識させていくトレーニング)と音叉などの振動覚を使いました。

 

すると段々ユラユラ揺れていた歩行が安定してきました。

 

そこに中心感覚と、平衡感覚エクササイズも入れて行きます。

 

この2つに関してはまた次回以降に書きます。

 

これだけやるとかなり安定して歩ける様になりました。

 

これらの感覚にエラーが出ていると、右足に加重した時にぐらつく事を繰り返していたため、

 

右膝の軟骨部分に過剰に負荷が長年かかっていたのだろうと思われます。

 

現在は殆ど痛みが無くなり畑仕事をされています。