わたしはわりかし本は読む方だと思う。

なぜ本を読むかというと、一人で外食することが関係している。

某Mドナルドとかは、当然ながらいつも一人で行く。

モバイルオーダーして商品が届けられるまでの待ち時間、および届いてから食っている時間、さらに食い終わってしばらく余韻を楽しむ時間。

これらの間中、本がないと間が持たない感じがする。

Kindleというのは大した発明だと思うのだが、Kindleがいちばん便利だと思うのは、飯を食いながらの読書がものすごくやりやすいこと。

紙の本だと、ページを押さえておかないと勝手にめくれる。

たまにダブルチーズバーガーの肉汁が飛んで、白い紙に茶色のシミができる。

そういう諸問題がKindleだと問題でなくなる。

Kindleは紙の重さやエアコンの風でページがめくれたりしないし、肉汁が飛び散ってもティッシュで拭くと全然平気。

もっとも重要なのは、Kindleは端末ひとつあればその中に何十冊でも何百冊でもあるいは何千冊でも本が入る。

以前は外で飯を食うために、カバンに紙の本を入れて持ち歩くことを忘れないようにしないといけなかった。

Kindleは、いつも紙の本を持ち歩く、その気苦労もなくしてくれた。

それで突然だが、読書というのは、多少大雑把に言うと、ふたつの種類があるような気がする。

勉強のための読書と娯楽のための読書。

勉強のための読書はさらにふたつに分かれるかもしれない。

楽しい勉強の読書と仕方なしの楽しくない勉強の読書。

自分の場合、宇宙論とか歴史の本とか、ネアンデルタール人の絶滅の原因とか、興味のある分野で新しい知識を仕入れる読書は時に楽しい。

しかし大人として勉強しなければならないことがらにぶち当たって、必要に迫られて勉強する読書は、ちょっと息苦しい感じがある。

というか、ネアンデルタール人の本を最初は楽しく読んでいても、やはり新しい知識を仕入れる読書は少し脳が疲れる。

結論として、勉強のための読書は必要に迫れらた勉強はもちろん、楽しい勉強のための読書でも少し疲れる。

勉強のための読書の他には、読書のもうひとつの側面として物語を楽しむということもある。

人間の脳みそは物語を常に欲している。

読書をしない人でも、テレビドラマや映画を観る人が後を絶たないのは人間の脳がいつでも物語を欲しているからだと思う。

テレビや映画がない時代でも琵琶法師が弾き語りで物語を語っていたくらいである。

物語の読書は、それが駄作でない限り終始楽しい。

脳が疲れない。

何せ脳が物語を欲しているから当然の話だ。

わたしの場合、某Mドナルドに行った時手持ち無沙汰にならないために、ひとつ本を読み終わったら必ず次の本を準備する必要がある。

その時に、勉強系の本にするか、物語系の本にするか少し迷う。

この間は、ヒット映画にもなった「ダ・ヴィンチ・コード」を書いたダン・ブラウンという人の「オリジン」という小説を買った。

上中下三巻あって、当分の間持ちそうだと思った。

ダン・ブラウンの本は世界的ベストセラーになるくらいだから、とりあえず面白さでハズレになることはないだろうと思った。

ついでに言うと、宗教関係やコンピューターサイエンス系の小ネタがたくさん入っていて、少し勉強した気になる。

そういう意味でお得感がある。

やっぱりベストセラーになる本を書く人は、商売が上手いな、と思ったりした。

#これがあれば私は元気 疲れる読書と元気になる読書