第186回アタック「中野山の巻き道&キミノタマミズキ」 | ニュータウン裏山探検記

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by Yanomii Tanken-Tai

 前の週(第185回アタック)、龍山を下り、中野山への上り道で2本の脇道を見つけていた。また、中野山から二重ガードレールに下るとき、閉ざされていた分岐点が開いていることに気付いた。そして、これらは頂上を避ける「巻き道」としてつながっていると直感した。

 そういえば、最近、寺屋敷の人たちのグループが、中野山周辺を整備しているという情報をもらったような気がする。


 平成25年12月22日、確かめに行った。

 午前9時6分、二重ガードレールから中野山への道を入る。気温は2℃で、さほど寒くは感じないが、小雪がちらつく。
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 9時10分、分岐点に到着。右に登れば中野山の頂上に向う。以前、正面には通行不能を示す横木が置かれていたが、今ははっきりと道が見える。

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 道を示す赤テープが、まだ新しい。
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 あまり歩きやすい道ではないが、テープを追いかけて進む。

 9時16分、龍山・中野山ルートの本線に合流した。

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 そして、本線の急登を1分ほど歩くと、もう一つの分岐点。入口は曖昧だが、赤テープが見える。
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 9時22分、反対側に出た。補助ロープが渡してある。よく見ると、ここは最初の入口のすぐそば。往路でこの下を通ったはずだが、このロープには気付かなかった。
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 実は、自宅で「GPSロガー」が行方不明になっている。最近、未知の道を歩くことがなかったので、しばらく使っていなかった。

 いろいろ考えたあげく、スマホのGPS機能を使うことにした。スマホのカメラで撮ると写真に位置情報が記録される。ただ、GPSロガーのような軌跡ではなく、ポイントしか記録されないので、頻繁に撮ることが必要だ。

 この写真をパソコンに取り込み、地図上にプロットさせる。何とか分かるレベルのデータが取れたようだ。この地図を、「矢野山地図」に重ねて、線を引いた。

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 せっかくなので、工事中の頂上広場に行ってみた。

 三角点の岩の築山が一部削られている。ここにも「あずまや」とトイレができるらしい。
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 車でご夫婦らしきお二人が現れ、景色を絶賛している。声を掛けると、南区にお住まいらしい。
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 もう一つ、行きたい場所があった。キミノタマミズキの根元である。

 赤と黄色のタマミズキは車道から見えるが、イマイチ、手前の木の陰になる。特に黄色は写真にも撮りにくい。
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 いつだったか、そこに行けることは確かめていた。堰堤下の水場の向こうにあり、真下にはちょっと行きにくいが、実が生った頃に近くまで行ってみようと思っていた。

 このキミノタマミズキは、なかなかの巨木である。発喜ルートにある「恐竜の足(タマミズキ)」に似ている。
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 真上を見ると、実が生っている。しかし、10メートルくらいあるので、逆光で肉眼でも黄色くは見えない。

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 足元を探すと、落ちていた。これがキミノタマミズミの実である。思ったより小さい。樹上には、これが無数に生っているのだ。
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 タマミズキ。名前にミズキ(水木)が付くが、ハナミズキなどの「ミズキ科」ではない。ツゲやクロガネモチと同じ「モチノキ科」である。

 赤いタマミズキは、4県でレッドデータブック指定されているが、キミノタマミズキは指定されていない。

 キミノタマミズキは岩国の城山にあった木に、昭和50年、初めてその日本名が名づけられたという。赤より希少なもののではないかと思うのだが。