僕はど田舎、というほどではないけれども、
田舎育ちです。
ど田舎を5、そこそこの地方都市を3、都会を1としたら、
4くらいの田舎。まあ、普通の田舎。

僕が子どもの頃は、まだまだ不便が多くて、
コンビニなんて、2km以上離れた駅前にしかないし、
マクドナルドは小学6年生くらいのときに、
ようやくもっと遠いところにできたくらいのもんで、
国道沿いに郊外型の家電量販店とかがあったりと、
まあ、どこにでもある地方の田舎の雰囲気なのかな。

なまじ、電車で小一時間ほどで都会に行ける分、
発展性は皆無で、買い物があれば都会へ行けば良い、
というような土地柄でもありました。

それが、あれよあれよという間に色々変わって、
今じゃ墓参りにしか戻らないけど、
子どもの頃の雰囲気は随分なくなってしまったかな。
雰囲気はなくなったけど、
相変わらず不便そうなのが痛いところ。

家ばっかり増えて、基本的なところは
何も変わってない。
一番近いジャスコは潰れたようだし、
むしろ悪くなってる気がする。
大人はいいんだけどね。車あるから。
子どもは可哀そうかな。。。

うちの田舎もなかなか独特だったな。
大体、法事とかで親戚が寄り合うときが、
その地域の慣習や人付き合いを
濃密に感じ取れる時間なわけですが、
まあ、面倒な人が多かったな。

お下がりとか、どうせ渡さないといけないし、
向こうも結局もらうのだけど、
「こんなんもらわれへん」とか
「いやいや、収めてください」とか
3回通りくらいしないと終わらないとか、
いろいろありましたわ。

うちの父は当時としては珍しく
一人っ子だったから、
まだ、親戚付き合いは少なくて
楽だったんだろうな。

僕は都会に特別の憧れはなかったけど、
家督を次ぐべき長子でもなかったので、
自然と都会へ出て働くようになって、
特に帰る予定もないのだけれど、
まあ、4くらいの田舎なのだったら、
いっそのことレベル5の田舎に暮らしたいな、
と思うのです。

大変だろうけど、
山あり、海あり、川ありの
自然豊かなところがいいな。

人間関係?それは知らん。

 


 

サイレンス  秋吉理香子  
文春文庫

 

サイレンス (文春文庫)


秋吉さん2冊めです。
イヤミスの名手だそうですが、
本作はどちらかというとモダンホラーになるのかな。

新潟から海を隔てたところにある「雪之島」。
そこで生まれた女性とそこに暮らす人達の物語。

この方は当たり前というか、
多くの人がなんとなく経験したり、
知ってたり、感じてたりすることに対する
歪さ、異常さを掘り下げて、
丁寧に表現することがすごく上手なんですね。

だから、流れに沿って読んでいるだけで、
簡単にストーリーに入れる。

読み手の育った環境や地域によって
感じ方は様々だと思うけど、
オススメできる本ですね。

僕好みでいくと、伝奇的な要素があると、
もっと惹かれたのかもしれないけれど、
そうじゃないのもまた良いかなと思います。
とてもモダンな感じがしました。

大変おもしろいと思いました。
ありがとうございました。