今、東京冨士美術館 で行われている、
『地上の天宮。北京・故宮博物院展』
〈 5月8日(火)まで〉 を観てまいりました。
展覧会のチケット▼
日中国交正常化40周年記念の展覧会だそうで、
故宮に所蔵されている明・清両王朝ゆかりの品々が200点ほど展示されていて、それは素晴らしいものでした。
いずれも、国家第1級の絵画、工芸品、衣服や装飾品ばかり。
玉で作られた如意の形ををした置物、 梨の木で作られた赤い家具、などなど── 皆、美しく、目を瞠りました。
今回の美術展では、
故宮に生きた女性──后妃、宮女──の生涯 をテーマに、
宮廷のまつりごと、生活文化、教育、また、美装(ファッションと美容)、美食などが紹介 されています。
宮廷の食卓 も再現されていて、その豪華さといったら…圧巻でした。
南宋時代に描かれたという 「女孝経図」 も海外初とのことで、出品されていました。
この絵は、儒教に基づく女性の徳と教育に焦点を当て、9つの場面を描いたものです。
后妃をはじめ女性の守るべき道徳、ふるまいについての美人画です。
‘孝’、‘徳’の実践、尊敬と礼儀、聡明と知性、父母・舅姑への敬愛、倹約 ・ 勤勉 ・ 教学に励むことなど。
人として大切なことが描かれています。
また、西太后直筆の書画のほか、皇子が描いた絵、皇子や皇女の衣服、おもちゃ(漢字パズルや将棋、積み木やお人形)などもあり、
宮廷での子どもたちの生活や教育の様子がうかがえて、興味深かったですね。
清王朝末、この宮廷で女性たちに、宮廷二十一式をはじめとする気功や数々の養生法を、私の祖母が伝え、指導していました。
紹介されている、故宮の風景、中国の大きな邸(やしき)の様子を観ながら、
祖母のことを思い出し、とても懐かしい気持ちになりました。
友人へのお土産に、と求めた一筆箋。
表紙には端康皇貴妃(瑾妃)の “雲中九桃図” 。
美しいですね。▼

