【ここまでの流れ】

★精巣腫瘍セミノーマ(場所:左睾丸 年齢:26歳くらい約5,6年前)

高位摘除術

 

★再発(場所:後腹膜リンパ節転移 年齢:32歳 半年前)

BEP療法(ブレオマイシン+エトポシド+シスプラチン ×3コース入院治療)

 

★再再発(場所:左腸骨リンパ節転移 年齢:33歳 現在)

TIP療法(パクリタキセル+イフォマイド+シスプラチン ×4コース入院+外来)にて現在治療中

病院は転勤の関係ですべて異なるが、いずれも大学病院とがんの専門病院での治療。

今回こそ根治をするために、東京のがんの最強病院にやってきた。

 

【BEPの副作用まとめ(私見)】

★脱毛

①髪:頭皮が痛痒くなり、抜きたくなる。

②鼻毛:気づかず抜けていて、埃が入り喉が枯れる。

③眉毛:薄まるが残る

④体毛:勝手に抜けて薄くなる

★吐き気(実際に嘔吐したのは39度台が続く夜の1回だけ)
★咽頭痛(ブレオマイシン投与後に喉が痛む。痰が増え、絡む影響で咳がでて吐き気につながる)
★歯の変色(少し黒ずむが、可逆的なため、治療終了後には戻る)

★爪の変色(根本の白い部分が黒ずむが、これも治る)

★指先の痺れ(シスプラチンの副作用が治療後しばらく残る。でもトータルの投与量によって、可逆的な場合とそうでない場合に分かれる)

★味覚障害(温野菜は無味。ご飯はふりかけやレトルトカレーをかけてありがたく戴く。途中からコンビニでのカップ焼きそばしか食べれなくなる)

★血球減少(抗がん剤が細胞周期の早い毛髪や爪、骨、がん細胞にダメージを与える。骨は赤血球や白血球を作るが作る量が減ってしまうので、1コース終了毎に採血で検査値を見て、白血球を増やしてくれる注射を肩にワンプッシュ。白血球が下がった状態を放置すると簡単に感染してしまい、例えば人間の常在菌くらい弱っちいものでも感染して熱がでる。目的は感染症対策と、次の治療に耐えうる血球の状態に戻すこと)

★しゃっくり(シスプラチンの副作用。投与中が多い。)

★耳鳴り(シスプラチンの副作用。しばらく続く。仕事に支障はでない。寝る前の静かな時に気になる程度)

 

【TIP療法の副作用まとめ(私見)】

★脱毛(なれる)

★下肢の関節痛(パクリタキセルの投与後に、筋トレをしてしまった影響が大きい。筋トレしていない2コース目は特に違和感なし)

★吐き気(飴でしのげる)

★血球減少(BEP同様)

★味覚障害(BEP療法ほど悪くない。基本病院食で問題ない。たまにコンビニで買う)

★倦怠感(きつい。一時退院後10歩歩くと息があがる。会話で疲れる。重い荷物が持てない。漢方薬を処方してもらいこれが割と効く)

 

【効果】

BEP療法は3コースで画像上健常者とほぼ変わらないサイズまで縮小。(その後腹膜リンパ節は現在もさらに縮小)

TIP療法は1コースで画像上少し縮小。本来生検かオペでがん細胞を確認し、適した治療方針を取るが、腸や血管、尿管が近いため困難。そのため、一般的に2次治療として選択されるTIP療法で効果が認められれば、精巣腫瘍の再発と判断し、治療の継続を行っていくという判断であった。見事的中したようで、引き続き残りの3コース治癒を目指して頑張ることになった。

 

【まとめ】

治してからやりたいことがあると、受け入れられることは多い。