この夏、長男、次男が通う学校の母体である高校が、高校野球地方予選の決勝に進出したので、こんな機会はなかなかないからと、次男と一緒に、学校のツアーバスで球場まで応援に行くことになった。


とはいうものの、連日35度をこえる猛暑日とあって、炎天下での長時間の応援を決意するのには、少なからず覚悟が必要だった。

ちなみに、長男は「行かない」と即答だった。


ラッシュガードに日焼け止めに、帽子に、ハンディファンで武装して、ぬれタオルと、大量の水分と、凍らせたゼリー菓子と、首に巻く氷で、コールドスリープできそうなほどの冷やしグッズをもって臨んだのだが、それでも、雲一つ無い晴天で、ほんの少しの日陰もない観戦席での観戦は、開始5分でくじけそうになるほどの拷問であった。


10分おきくらいに、次男に「水分をとって!」と耳打ちしていたので「しつこい、心配しすぎ」と、嫌な顔をされてしまった。

観戦席は広いのに、父兄に割り当てられたスペースは狭く、寿司詰め状態だ。

荷物を置く場所にも苦労するくらい縮こまっているのに、その場で、応援団からの応援の指示がひっきりなしに回ってくる。

自校の攻撃中は常に「おうおー、おうおー、おうおうおうおー!」という応援団のかけ声中は座り、それが終わると立ち上がって「おうおー

おうおー、おうおうおうおー!」と歌わなければならない。

それを、攻撃が終わるまで延々と繰り返す。約5秒おきに、立って座ってを繰り返すのだ。

歌いながら。刺すような日射しの中で。

大人は、座って応援しているのではないかと、こっそり周りを見回してみたが、目に入る範囲では、座って応援している人は一人もおらず、それどころか、私よりかなり年配と思われる方まで 、立って座って、声を張り上げている。

仕方なく、頑張って応援していたのだが、5回の攻撃あたりから、ふくらはぎが痙攣し始めた。


幸か不幸か、味方打線は絶好調で、ヒットを連発し、なかなか攻撃は終わらない。

ようやく攻守が交代したと思ったら、相手は調子が悪いらしく、あっという間にまた攻撃の時間がやってくる。

大差でリードして、次男は大喜びだったが、私はこっそり、攻撃が少しでも短く、守備が少しでも長くなるよう願ってしまった。


結局、試合は勝って、見事、甲子園出場が決まったのだが、私は、全力で闘っていた選手の誰よりもボロボロの状態で帰宅した。 

応援で、ここまで満身創痍になるとは、想定外だ。



それから数日後。

ようやく、ふくらはぎの痛みも治まってきた頃。

仕事と子育てが、少し落ち着いてきたので、数年ぶりにお茶のお稽古を再開することになっていたのだが…。


お茶室の出入りや、御茶を点てるまでの過程で、なんども足をつま立たせて、茶器をもったまま、立ったり座ったりしたために、今度は、酷い筋肉痛になってしまった。

御茶のお稽古で、筋肉痛になるとは、想定外だ。


後日。

野球の応援でふくらはぎが痙攣し、お茶のお稽古で、足が筋肉痛になり、大変だという話を、近所のお友達に披露していて、大いに盛り上がり、予想以上に長時間になってしまい、帰ってきてから、今度は股関節が痛くて、足があげられなくなってしまった。


立ち話で股関節を痛めるとは、もう、どうしたらいいのか!!?