サマータイムマシン・ブルース
「アヒルと鴨のコインロッカー 」の時に書いたとおり、TVで放送していたで観てみました。
全体的に、タイムマシンという壮大な物語にも展開できそうなアイテムが中心にありながらもシチュエーション・コメディーに近い作りで舞台はとてもローカルなところにとどまります。主人公達は大学生で、SF研究会と写真部の学生達。その部室と生活圏内の近所しか出てきません。なので、これ、舞台でやったら面白いんじゃないかなー。って思ったんですけど、案の定、舞台発のようですね。
ストーリーは下らないんだけど、それなりに複線も張られていて最後まで、なるほどとなたり、笑えたりする仕掛けもあって楽しんで観れますが、どうも、個人的には学生の悪ふざけというか聞き分けのない感じのバカ騒ぎみたいなノリは、実社会でイラっと来るほど歳を取ってしまったことを改めて認識させられたし、どうも好きになれない部分です。ストーリー上、エアコンのリモコン以上のタイムマシーンで行ったり来たりするモチベーションを持たせる対象がないのでストーリーに重みがなく、全編バカ騒ぎのノリに終始している。
ま、これはそういう製作意図なんだろうから、観る側の合う合わないになってしまうでしょう。すごく、話は面白いんだけどバランス的にもうちょっとストーリーの重厚さが強く、おちゃらけを抑えているのが好みだった。
あと、タイムマシンの時間移動の表現で画面が上下に分割されるのはどの時間にどちらから来たのか分かりやすくて良いアイディアだなと思いました。
ツイン・ピークス 第8章
ずいぶん間が開いてしまいました。第8章。
ここからは、セカンド・シーズンということになっていて、第8章は初回放送分として90分となっており、通常の倍の長さ。当時の放送ではコマーシャルが挿入されたでしょうから、初回2時間放送スペシャルって位置づけですね。
実は間を開けたのには理由があって、12月が忙しかったって事と、当時の放送の雰囲気を出すため、敢えてファースト・シーズンとセカンド・シーズンの間を空けてみてみようと思ったのでした。
しかし、実際、こんなになるまで見ないでいるつもりはなく、結果として失敗しました。しかし、間を開けることで、セカンド・シーズンの今後のエピソードに何か気付くことがあるんじゃないかって所には期待しています。
さて、本編ですが、ファーストシーズンの最後が、確か、クーパー特別捜査官がグレート・ノーザン・ホテルの部屋で曲者に発砲されるというシーンで突然の終幕だったんじゃなかったでしょうか。日本じゃあ、考えられないドラマの終わり方で、却ってインパクトがあるというか、続きが観たいでしょ?って、製作者の挑発する声が聞こえてきそうでニヤリとしてしまいます。
で、放送当時は、クーパーどうなっちゃったんだろう!ってことで、瞳を輝かせながら第8章の放送を待ちに待っていたに違いない・・・。今回は、そういう思いに気持ちを馳せながら観ました。
クーパーは、実は森にあるジャック・ルノーのロッジに家宅捜索に行っていたため、防弾チョッキを着ていて致命傷は免れていたものの、3発の銃弾のうち1発は、ちょっとした事から肉体をえぐる結果に。そこで登場のルーム・サービスのボーイがひょろ長いご老人。クーパーとのコントのようなやり取りが5分ほど。ま、このシーンについては賛否あるんでしょうし、敢えてコメントは避けます。あの老人は、片腕の男のように巨人の現実社会での姿と捕らえて良かったでしょうか?
巨人は、以下の3点をクーパーに捜査のヒントとしてコメントします。
・男がいる、笑うバッグの中
・フクロウはフクロウではない
・化学薬品なしに彼はポイントする
これが何を意味するのか、すぐ分かるものもあれば今後しばらくしてから分かるものもあるので、説明は避けますが、笑うバッグについては第8章で片付いたようなので問題ないですね。ジャック・ルノーの死体が入っていた死体袋が洗浄され干された姿が笑った口のように見えるというもの。だけど、これってなんで巨人はわざわざクーパーに伝える意味があったんだかは不明。正直、化学薬品の話も何だか全然覚えてない。フクロウはフクロウではないは、一度本作を観た人ならまず忘れることのない台詞ですね。
で、トルーマン保安官やルーシーたに見守られながらクーパーは病院で目を覚まし、ルーシーからツイン・ピークスで起きた様々な事件の報告を受けます。
・レオ・ジョンソンが撃たれた
・ジャック・ルノー絞殺死
・パッカード製材所が火事、それによりシェリー、ピートが負傷、キャサリンとジョシーが行方不明
・ネイディーンが自殺未遂
これは、セカンドシーズンの初回としてはありがたい配慮だったのではないでしょうか。病人への現況報告として、ファースト・シーズンまでの進行状況を視聴者に伝えるナイス・アイディア。
あとは、まぁ、2時間ドラマのボリューム見合いに色々なキャラクターの色々なその後の近況といった向きのシーンが沢山流れ、ご挨拶といった今回。大きな出来事としては、心を閉ざし眠り続けていた事件当夜、ローラと行動をともにしていた被害者の一人、ロネット・ポラスキーが覚醒くらいか。
そして、終盤には毎度おなじみリーランドの歌とダンス。ピアノの伴奏「ゲット・ハッピー」はドナの妹、ガースティン・ヘイワード(アリシア・ウィット)で「ルール 」のヒロインでお美しく成長した姿が拝見できます。リーランドは、一夜にして白髪頭。ホセ・メンドーサもびっくり。
ボーン・アイデンティティー
シリーズものにしては、興行成績が上がっていく珍しい作品。だとか、回を重ねるごとにクオリティーアップして面白くなってくる。第3作までは原作小説があるが、今製作の噂のある第4作目はどうするんだろう?だとか、なにやら聞き捨てならない噂を耳にしておりました。なんか、知らぬ間に盛り上がってるのねって感じで。
で、その第3作目「ボーン・アルティメイタム」がもうすぐDVDリリースって事なので、それに備え、前2作見ておこうって話です。
ボクはあまりスパイものって観ないんです。その理由は、現実社会でありえないマシーンやグッズが登場して主人公の活躍に役立っている点があります。そんな便利な道具があれば、そりゃあ、あんた優秀なスパイだろうよ。って、感じでヒーロー像として薄まっちゃいますから。
まぁ、それは必ずしも全てのスパイものに共通しているわけではないですが、アクション色が強いもので無茶苦茶に町を破壊したりだとかね。スパイが隠密行動しなくてどうするんだ?
本作品は、若干スパイものとはいえ設定からしてちょっと違う。いきなり冒頭から主人公、ジェイソン・ボーン(マット・デイモン)は海を漂流し記憶がない。銃弾を2発被弾し、でん部にスイスの銀行口座を示す小さな機械が埋め込まれている。視聴者も、当初はどういう展開が待っているか全然分かりません。単純に指令がでたり目的立てられてリして、ミッションクリアという展開ではないんです。ボーンが記憶を辿りながらわけも分からず命を狙われ、また、狙われたものに対処できる自分に戸惑い、いつしか全てが分かっていくという展開が観ている方を飽きさせず、ぐいぐい引き込むうまい手法だと思います。
また、アクションもキレがあってスピーディでアイディアに富んでいる。妙に、派手な爆発や破壊シーンなどはなく、良質なカンフーアクションと似たような小気味よさ。体を張って作り上げたって感じがする。
パリ市内のカーチェイスアクションもカンフーアクションのノリのまま、狭い路地や階段など迫力出てたんじゃないでしょうか。
次は第2作「ボーン・スプレマシー」ですね。楽しみ。
ホステル2
前作 で負傷の末、生還した被害者バクストン(ジェイ・ヘルナンデス )のその後から物語は始まります。この辺は、前作同様、スプラッタースリラーものなのに設定とかストーリーとかしっかり大事に作っててちょっとその辺のB級ホラーとは一線を画しています。
で、前回が男性3人グループを中心とした物語だったのに対し、今回は女性3人です。べス(ローレン・ジャーマン)、ホイットニー(ビジュー・フィリップス)はアメリカ人でローマに留学中、ローナ(ヘザー・マタラツッオ)イタリア人。この、3人は絵の授業かなんかを受けています。で、例のエリート・ハンティングから商品の仕入れ役として絵のヌードモデルが登場し、スロバキアへと誘導されていくわけです。
ちょっと、スロバキアからローマに商品仕入れに遠征に来て、アメリカ人女性(最高級品扱いらしい)にすぐさま狙いを定めて付きまとうのも怪しすぎるし、まんまとエリート・ハンティングの施設まで誘導されちゃうのもご都合主義な感じはするんですが、確か前作も見知らぬ男性が、夢のような楽園があるとか吹き込んでバックパッカーを連れてきたんだったような気がするんで、同じパターンではありますね。
で、これがちょっと不自然な気持ちはぬぐえないんですけれども、エリート・ハンティングって組織が実は物凄い世界規模の知る人ぞ知るといった会員制クラブだったことが今回明らかになり、商品たちがどのようにあの施設に送られ、顧客に紹介される下などの大まかな手口も明らかに。
しかし、あれだけ大っぴらにやって、世界の良心が黙っていないわけはないのだが。よくもまあ秘密性が保たれているものだ。と、実は前言撤回で設定に無理がありありな部分が出てきちゃいました。
また、今回はプレイシーンも前作よりは抑えられていて、なおかつ主人公のベスの生還方法がなんだかなー・・・と言う。
結局、世の中金かー。当然あの後、世界中に告発するんでしょうな?
それでもボクはやってない
確か、周防正行監督が日本の裁判制度、痴漢冤罪事件の有罪率の異常さなどに驚嘆し綿密な取材の元制作された作品だったかと記憶しています。それだけに、裁判とはこんなものと、当事者になった人間じゃないとなかなか分からないような細部にわたり丁寧に描かれているとともに、警察、検察といった国権を与えられた立場の人間の感覚の麻痺した恐ろさも誇張は若干あるがしっかり描いている。逮捕者が犯罪者と言わんばかりの扱われ方、自分も電車通勤ですが、いつも女性の近くにいるときはつり革にかまったり背中を向けたり手を自分の後ろに回したりと嫌疑をかけられないような注意は払いますが、こんな証拠のない犯罪で何ヶ月も拘束され、裁判費用を負担し、職場復帰だって果たせないかもしれないし、とにかく男性にとってこれほどのダメージはない。
痴漢するヤツがもちろん最低な存在なのですが、示談金目当てで言いがかりをつける女性もいるらしいですし、ホント満員電車では女性専用車両にしか女性は乗っちゃいけないことにしてもらえないだろうか。若しくは、他の車両で何があっても文句言えないってことにしてくれないだろうか。
って、かなり脱線しましたが、そういう切実な思いを呼び起こさせる真に迫った作品で、一度は観ていいと思います。実力派の俳優さんばかりですし、無名な俳優さんだと思うんですが、左遷されてしまう最初の裁判官の役者さんがめちゃくちゃ自然な演技で神がかってて一見の価値あり。ホント、自然に喋るんだ、これが。
あ、因みに明日、地上波で放送するんじゃなかったかな?これ。




