夕暮れ時、空は真っ赤で1人歩く少女の背中を染めていた。
その少女は何だか寂しそうで、歩くたびに長い髪が揺れた。
少女は大きい瞳にうっすらと涙を浮かべ、通る人達が過ぎるたびに何か物言いたげな顔で、
歩いては振り返り、歩いては振り返りを繰り返している。
大きな高級マンションに辿り着くと、はぁと溜息をついて消えていった。
「ただいま。」
誰も居ない部屋に、透き通るような高い声が響いた。
ランドセルを適当に降ろすと、ガサゴソと冷蔵庫を探っている。
カポッ
オレンジジュースの瓶を開け、大きくはぁと溜息をついた。
何かをする度に、溜息、溜息。
「もぅヤだなぁ。どうして、ママもパパも...」
言い切る前に、大きな雫がポタポタ落ちてくる。
少女は思いつめた顔で、よしっと決心すると適当なお小遣いだけ持って家を出て行った。
空にはもう、星屑が散らばっていた。






