支援者の皆様へ / 2015-1-21 | やまゆり ファーム

やまゆり ファーム

原発事故の影響で警戒区域に指定されている圏内で、 殺処分対象となっている牛の殺処分を認めない畜産農家と、いのちを守りたいと願う個人の有志が運営していた「旧ファーム・アルカディア」から引き継ぎ、2012年7月に発足した、やまゆりファームの活動レポート!

支援者の皆様へ / 2015-1-21


 やまゆりファームも今年で3年目を迎えようとしていますが、昨年よりの懸案が未解決のまま、皆様にご心配をおかけしていることを申し訳なく思っています。

 また、ブログの更新を一ヶ月以上できず、ご報告が遅れましたこともお詫びいたします。
この間、民事調停での非公開の話し合いの場を設けましたが、牧場関係者は誰一人出席せず不調に終わりました。また、仮処分の呼び出しにも応じませんでした。
 
 ここで、改めて現在までの調停についての経過報告と、今後の方針についての代理人弁護士からのご挨拶をアップさせていただきます。

 昨年9月21日に、おおよそ1000万円近い金額の請求が、希望の牧場木野村事務局長より、やまゆりファーム(岡田)に手渡されました。その後、数回にわたり、9月末日までに振り込むように要求されました。内容について納得がいかないことなど、いくつもの疑問点があり、説明と根拠となる領収書の提示をお願いしましたが、事務局長の海外旅行と重なり、数回のメールのやりとりのみとなりました。

 話し合いたかった大きな疑問点は以下のことでした。
① 負担の割合の問題・・・牧場全体330頭の内、やまゆりファーム60頭(全頭数の2割)なのに負担割合が50%とする項目があること。
② 「吉沢氏立替金」のうち、支払先の記載がない支出が498万円。
(2013年6月160万円、2013年11月190万円 含む)
  「吉沢氏車関係費用立替金」という別項目にも、
 2013年6月約168万円、2013年11月に約196万円がある。
  上記のように同じ月に高額でしかも類似した金額のものが2回支出をされていることから、上記については説明と領収書の確認がしたい。
 
 このことについて、説明ないまま、9月28日には『サポーターなど部外者に口外しないように』という主旨のメール、10月22日には『支払いが期日通り行われないことについて、これ以上放置出来ない、仮処分を含めた対抗処置に出ます』と木野村事務局長からの最後となったメールを受け取りました。途方にくれ、私だけの対応では限界を感じて、弁護士に相談いたしました。その結果、非公開である調停の場で中立的な立場の調停員に間にたっていただくことで、一般社会としての妥当な支払額を協議のうえで結論を出す道を選択しました。また、第三者が立ち会うことで事実とは違う内容が流布されることを防止したいこともありました。段階を踏んで対処して参りましただけに、牧場関係者が公の場の専門家も交えての話し合いに応じていただけなかったのは、とても残念です。

 希望の牧場の3名の方(吉澤代表、木野村事務局長、針谷氏)の間でも、10月よりのメール、ブログやUstream等で、清算や支払いについて三者三様に相違のある発言をされています。「支払わなくてよい」といったり、「適当と思われる額を寄付してくれ」と発言したり、日付の裏付けもなくバラバラなので、どれが最終的な結論が分からないのが実情です。
 

 今回の問題は、今後の牛の飼養を見据えてきちんと清算しなくてはと考えています。また、今回の請求とは別に、現在までに、やまゆりファームは牧草ロール代を含む経費として500万円を超える金額をすでに支払って参りました。これについても、証明できる書類(領収書、メール等)を提出し、対処する方向で大久保弁護士と検討しております。


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平成27年1月21日


前略 「やまゆりファーム」へのご支援をありがとうございます。
 平成27年もこれまで同様のご協力をお願い致します。
 さて、「希望の牧場・ふくしま」との件については、皆様にはご心配をおかけしております。
 「やまゆりファーム」は、「希望の牧場・ふくしま」における経費負担について、支援者の方々からの牧場運営に対するご芳志を使う以上、経費の根拠となる領収証等や負担割合などを裁判所で決めるのが公正公平であると考え、仮処分、調停を申立てました。
 しかし、残念ながら、せっかく話し合いの場を作ったのにもかかわらず、「希望の牧場・ふくしま」が裁判所に出頭しなかったため、話し合いができず、支払うべき経費の内容が確定しないまま今日に至っています。
仮処分も調停も白黒をつけるのが目的ではなく、話し合いをするためでしたが、「希望の牧場・ふくしま」が出頭しないため、やむを得ず取下げたものです。 
相手方が勝ったわけではありません。「希望の牧場・ふくしま」が話し合いを放棄したようなものです。
 「やまゆりファーム」としては、この問題について、「やまゆりファーム」がこれまで実際に負担してきた飼料等の代金などを総合して支払金額を計算し、この金額を裁判により確定したいと考えています。
 この裁判は1月中に申立する予定です。


弁護士 大久保誠太郎