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2016.9.23

いつか書きたかったこと <ひとまず終了>

不妊治療のこと、家族のことなど。
あれやこれやと書かせていただきまして、皆さま拙い内容のブログながら
ご自身のお辛い経験などもコメントくださってありがとうございました。

今、編集部と読者の方の「お茶会」が大評判であるように、海外にいるわたしでも読者の方と同じ目線でお互いに共感できることでつながりを持てた気がして感激でした。

本日は最後に共有したい気持ちをいくつかずらずらと。

わたしの場合は子どもが欲しくてどうにか授かったわけですが
女性は子どもがいるべき、母になって一人前 ———— そんな風には思ってはいないということ。
欲しい人もいれば、欲しくない人もいるし
子どもを産み、育てることよりも使命感を感じられるライフワークがある人や
子どもと過ごす時間よりもパートナーとの関係性を密に大切にしたいと思える人もそれぞれに幸せで、誰にも遠慮したりどう見られるかを気にする必要なんてないと思う。

子どもが出来る前のわたし。毎月のように旅行。長いパールのネックレスもフープのピアスも、いつになったら復活できるんだろう・・・こちらはロンドンに行った時、市内から郊外のマナーハウスに友人の運転するヘリコプターで行くというなんともぜいたくな経験をさせてもらった時。優雅にランチしてまったりお茶。庭では鷹匠の鷹までいました。(イギリスでは鷹匠って何て言うのでしょうね)子連れじゃヘリなんて乗れないし!夫とこんなに寄り添った写真なんていつから撮っていないかしらん?!

 

そして、ドラマやバラエティ番組、雑誌などの見出しにあるように
「ママ VS ノンママ」みたいな安っぽい対立構造で煽るようなことも、いい加減にして欲しいなと思っていて、聡明なミモレ婦人の皆さんとはぜひ共有したいところ。
そりゃ小さな子どもがいれば数年は人生のプライオリティは変わるけれど、別に双方「敵視」なんて誰もしていないでしょうと言いたい。

わたしも「ノンママ白書」楽しく見てますが、仕事がいい加減な人は独身でも既婚でも子どもがいてもいなくてもいい加減で他責だったでしょってつい突っ込みを入れたくなったりも。笑 

流れで(勢いで?)書いてしまうと、以前仕事で知り合ったとても素敵な女性。前向きで元気いっぱいでファンをたくさん作ってしまう組織のリーダーで、公私ともに「女性のため」に心血を注いでいる方。
地元でもリーダーシップを発揮しているようで同級生など集めたママグループを結成してイベントや集まりを数々開催。楽しそうに活動されていたのですが、同級生でも未婚やノンママはいるはずなのに、ママで括り過ぎだよって。
あまりにも前向き過ぎたり、ママ同士の助け合いという使命感が強過ぎて、見えていないのかなあと思ったら、気持ちが離れてしまい、思わずSNSのフォローを外してしまったこともありました。本当に、とても!ステキで尊敬できる方なのですが。

さらに書くとアメリカに来てすぐの頃、たまたまアメリカ人の知人に紹介してもらえそうだった日本人女性にメールでごあいさつをしてお茶でもできたらな、と思ったら子どもが居ない人とはライフスタイルが違い過ぎてご遠慮したいと返事をもらったこともありました!あまりに驚がくして返信すらできず ——— 

わたしはそんな狭量な人間には絶対なりたくないと呆れてしまったエピソードもありました。
とはいえ、お会いしたこともない方のことを悪く言いたくないので補足させていただくとその方はその頃日本への帰国が決まっていたとのこと、子連れで引越し準備、日本での新居探しや転校の手続き、アメリカでのご挨拶回りなどさぞかし忙しかったでしょうから、特段の悪気は無く、とにもかくにも面倒くさかったんだと思いますけども(やれやれ!)
とはいえ、あれが初めて自分が目の当たりにしたママVSノンママ、的な拒絶感だったのかもしれません。

わたしはそんな括りにとらわれず素敵な人との出会いはいつでもウェルカムにして、母親であることと同じくらい、自分でいることも大切にしたい。
言い換えると子どもを置いて自由に時間が使える友達と夜、飲みにだって行きたいし必要だと思う!

さて話が逸れてしまいましたが
最後にちっぽけながら自分の経験からお伝えできることとしては
もし子どもが欲しいかもな、と今考えていらっしゃる方がいたら
その気持ちは誰にも遠慮しないで欲しいということです。

なんとなく恥ずかしいなとか
お金がかかると聞いているしとか 
旦那さんについてきてなんて悪いなあとか
仕事に支障が出たら申し訳ないし とか

クリニックに行かない理由なんてたくさんあると思うのですが
もしそのままにしてしまった時にきっと自分を責めてしまうはずだし

実際治療が始まってしまうと、薬や周期ごとにホルモン値や内膜の厚さがどうとか、これまでまるで考えることも知る必要もなかったことを通院のたびに通信簿のように突きつけられて、多くの女性が一喜一憂のローラーコースターで辛い思いをし、大抵の場合その時にもっと早く治療をスタートすれば良かったと余計に気弱になることもあるだろうから。

ちなみに不妊治療が始まると男性もクリニックでの検査があるし
体外受精の場合は男性もその日その現場で参加することになるわけですが
男性の場合、負担はそれっぽっち!なんですよね。
実際夫も最初のチェックと体外受精に立ち会った日のみの「参加」でした。
(※もちろん男性不妊の場合は手術が必要となりますので別ですが)

男性には責任感以上にプライドがあるので
多少恥ずかしいとかなんとかあるかもしれませんが(クリニックによっては男性への配慮があまりない所もあり)

圧倒的に負担するのは女性で、排卵サイクルの間毎日クリニックに通う、もしくは毎日自己注射すること、採血や卵胞のチェックがあり、仕事の調整をして周りの視線を気にしながらの治療はとても大変。責任感や自責の念にかられながら過ごすことになるといった負担とは比べものにならないわけで。
どうぞ遠慮なく旦那さまを「引っ張り出して」欲しいなって思います。


だって一緒に親になり、家族になることを目指すのだから。

そしてこのタイミングで遠慮してしまうと、後悔が残るのも女性だし
場合によってはご主人に対してわだかまりが残ってしまうことだってあるんじゃないかなとも思っているのであります。

 

以前にも書いたように、妊娠や出産や家族のことは、自分ごとが一段落したからといって終わりではなく。

むしろ家族の多様性が身近にあるアメリカにいるからこそまだまだ書きたいこともあるので、これからも思ったことを書いていければなって思いつつ
一旦おしまいに。

今日は余計なことたくさんで長くなっちゃいましたが治療中の方、検討されている方にはぜひとも願いが叶いますように。
心からのBig Hug を贈ります。

雅子