宇摩説一口講話 15 古事記冒頭 12 ウマシアシカビヒコヂ1   


前回14で、ウマシアシカビヒコヂの宇摩郡関係や、非常の恵まれた孤島の日本、日本近海の潮流・海流、縄文時代か各地の交流の説明を終えた。これらは古代史解明の基礎知識である。



 今回から、古事記冒頭に戻って、4番目の”うまし(略)神”の解説を始める。前回、原文を載せたので、今回は岩波文庫の読み下し文を載せる。


次に、国稚く浮いた脂の如くして、久羅下那州多陀用弊流(くらげなすただよへる)の時、葦牙(あしかび)の如く萌え騰る物に因りて成れる神の名は、宇摩志阿斯訶備比古遅(うましあしかびひこぢ)神、次に、天之常立(あまのとこたち)神。

<以上、原文読み下し>



史学では「国わかく、浮いた脂のように、クラゲのように漂っている時」を、地球が固まってなく、クラゲの様に漂っている時」と、解釈している。これは歴史でなく、空想の話である。


古事記は地球と書かず「国」とある。文のまま訳せば、前文から続く、高天原と言う支配層が出来て建国したが、「まだ、国が幼く、各地の国々(地=くに)は浮いた脂のように、高天原の元に団結せずふらふらしていた」となる。


ウマシアシカブヒコヂだけに付いた解説は、建国後の状態を残すだけではない。建国後の重要な日本の国固め内容も含まれている。浮いた脂状態の国々を纏めた方法である。


これは、続く文で示している。「葦芽の様な物によって、成った神」とある。史学は「さまよう陸地の葦の芽の神格化,成長力を現したもの、男性神」と解説する。


この史学解説は地球誕生などに絡めて説明される。つまり、地球誕生の空想と葦と言う現実の混合話である。嘘つき詐欺師の左翼の思考に非常に似ている。


宇摩説では、この部分を葦=稲(葦科植物)と解いている。古代に稲をアシと言った記録も、風土記などに残っている。つまり、国方目を稲で国固めを行って成った神の意味である。



日本は最初の国固めが稲作だったと言う歴史・記録なのだ。片目を皇室や伊勢神宮、各地の神社で、「お田植え祭」が残るのは、ウマシアシカビヒコヂの国固めの継承である。

<* 皇室を最初にしたのは現在の常識合わせた>


こう判ると、宇摩説だけが、伊勢神宮や皇室、各地の神社の稲作行事の起源と謎を解くのである。ここで、伊勢神宮を先にしたのは、宇摩説では伊勢神宮が高天原の継承とするからだ。



以上、今回は簡単に”うまし神”の前文を歴史的に解明・解説した。次回はウマシアシカビヒコヂの神の名の語義などに残る歴史を解説する予定である。