はじめに


 前回までに、史学や考古学では謎とされる近畿の国を、宇摩説では古事記を使って、「刺国、栗、イガ(伊賀)・櫛など」と呼ばれた国だと解いて来た。


 この近畿の国は、九州の国が攻めて崩壊したが、朝廷にとっては同格の名門であり、高天原と共に消したかった。この為に、国の名すら様々にして迷彩をしたのである。


 卑弥呼(神話)時代の古代を解くには、宇摩説が解いた、「東西南北の四つの国」の認識が必要である。この認識を持てば、これまで出された諸説の欠陥や間違いが直ぐに判る。


 また、四つの国の知れば、弥生時代の青銅の分布も、東西南北の四つの国に一致することが判る。宇摩説は神話を弥生(卑弥呼)時代と解いた事が一つの特徴である



 また、邪馬台国の九州説や近畿説、最近は出雲説なども出ているようだが、卑弥呼の時代に四つの国が有ったと知っていれば、九州や近畿説では片手落ちの井の蛙の妄想と判る。


  宇摩説の古代解明 


 このシリーズでここまでに解いた日本古代は、宇摩説独自であり、どの説にもない。したがって、私の著書か、このブログでしか読めない。


  掛け足で書いて来た宇摩説の基礎的説明を詳細に知りたければ、それぞれにブログが有るので、これを、読まれたい。宇摩説の解明は多岐に渡るので、書くのも複雑である。


 そして、運が下手と来ているから、理解が難しい。だから、一部を読んで的外れの感想を書くブログを時折見つけるが、知識不足、又は、思い込みのためである。


 宇摩説を理解する人は、相当に頭が柔軟で、探究心の有る、勉強家だと、私は思う。とにかく、宇摩説は常識と違う記述が山積する。判り難いと飛ばして読み進めて欲しい。


 四つの大国の解明のように、古代史の基礎的知識を増やすと、宇摩説の面白さが判って来る。「昔話と宇摩説」などのように、様々な分野で楽しめるのが宇摩説である。


  大阪の地名


 宇摩説で近畿の国や、大神を解いて見ると、大国主の名は、日本の東西南北の四つの大きな国の主と言う意味であり、本来は、近畿王国の主を意味したものだ。


 大阪の地名に付いて、谷川彰英著『大阪「駅名」の謎』と云う本を手にした。何冊かの地名の関する著書が有る。この本を読んで思う事を書こうと思う。


 この本の「はじめに」に、「京都の歴史は八〇〇年前」、「東京は四〇〇年前」、「大阪の歴史は、1千数百年前」に遡ると書いている。


 つまり、大阪の歴史は魅力が大きいということだ。古事記や日本書紀などの文書に残るのは大阪(浪花)であって、京都や東京では無い。古代史の宝庫だが見落とされてきたように思う。


 なお、宇摩説の立場から言えば、宇摩志神に一致する宇摩郡の歴史が二千数百年で日本一古いという事になる。この宇摩の地名から西日本全体を解いた歴史も著書1にはある。


 さて、何の因果か、私は大阪の端に住むことになった。そこで、大阪の神社や地名が気になる。余り時間が無いので訪問できず、気付いた物を不定期に書こうと思う。


 幾つかは、先に上げた本から、取り上げる予定である。以上で、やっと、次回から、大阪の地名に移ることになる。