前半は新潟ペース
ポイントは以下の点であろう。
(1) ファビオと指宿の競り合い
2
(2) WBとCBの間のスペース
(3) アデミウソンの孤立
まず、(1)について、空中戦で頼りのファビオが指宿に負けることで全体的にラインを下げさせられていた。そのため、セカンドボールを見事に拾われ、押し込まれる展開になった。
加えて、相手が徹底的に(2)を狙ってきたためにサイドをカバーするためにボランチが釣り出され、中央がフリーになっていた。これも押し込まれた要因であろう。
攻撃に関しては、ラインを下げさせられていたせいで完全にアデミウソンが孤立して、効果的な攻撃があまり見られなかった。
しかし、後半は劇的に改善する。
相手のパスの出どころにきっちり行けるようになった。
さらに、選手の距離感が良くなりアデミウソンがワンタッチでさばけるようになり、攻撃にテンポがではじめた。
相手にスペースができ始めるとアデミウソンと学の個の力が生きるようになり、惜しい機会が増えるようになった。
そして、狙い通りの縦に速い展開で1点を取る。
ここで、監督は中町に変えて喜田を入れてきた。恐らく、中盤の運動量を上げていこうという意図だろう。
三門→兵藤は連戦の疲れをみての交代であろうが、単なる交代で終わらせることなく、4-2-3-1の従来のシステムに戻してきた。
これは、「守ってカウンター」という監督からのメッセージであろう。
相手はピッチをワイドに使ってくるも、中盤が完全に間延びしていて、広大なスペースができるようになtれいた。こうなると、アデミウソンと学の独壇場である。
追加点を挙げることはできなかったものの危なげない試合展開で勝ち点3をもぎ取った。
気になるのは、前後半でのチームの変わりようだ。
ハーフタイムに監督がどのような指示を与えたかは分からないが、選手の距離感が非常に良くなった。これが勝利に直結したと思われる。
また、今試合のMOMは確実にアデミウソンだ。
相手の厳しいマークにも負けず、高い個の力を見せてくれた。
来日当初はあまりチームにフィットしていなかったアデミウソンではあるが、ここ2試合でパスのズレが減ってきており、彼らしいドリブルの仕掛けも見られるようになってきた。
チームは怪我人も多く、まだまだ構築中といった感じではある。
しかし、そんな中で鬼門であるアルビレックス新潟に勝てたことはとてもよい収穫だと思う。