強みを土台にした企業を築くにはどうすればいいのか



■強みに基づく採用システム
ステップ1:才能を評価するための方法を中心に据えて採用システムをつくる。
その才能評価において基準が2つある。
⑴心理測定学的に信頼できること
⑵評価が客観的であること
つまり教育担当を教育して有能な面接官に育てたり、適性検査の専門業者に依頼したりしても、「どんな才能が顧客満足度に貢献するか」などはわからない。
ストレングスファインダーは効率的で効果的である。



ステップ2:要となるいくつかの業務から最も優秀な人材を選んで観察し、才能評価の方法を調整する。
ステップ1の方法で測定し、得られた数値を集計して優秀な従業員とそうでない従業員のグループを作り、両方に共通する才能と一方にしかない才能を調べる。



ステップ3:才能を表現することばを企業内で周知徹底する。
理由は大きく2つで、
⑴仮採用のあと、雇用か否かの最終的決断をマネージャーがする場合、より良い判断が下せるから。
→マネージャーは事前に採用候補者の才能を聞いて、才能を活かすよう努めて最終判断を下す。

⑵採用活動の時点からその言葉を使うことが出来るから。
→求人欄には必要な技術や知識だけでなく、才能についても条件として載せると効果的である。



ステップ4:全従業員の資質プロフィールをリストにする。
大きく利点が2つある
⑴それが社風のスナップショットとなる
→企業の強みや弱点はこのスナップショットを見れば丸わかりとなる。また、実用面でも人的資源と事業計画を関連付けて考えれるようになり、相乗効果を生む戦略を立てれるようになる。例えば、「個別化」「最上志向」「親密性」どれもないマネージャーがいれば、それを補う補佐役を付けるか、それを持ったマネージャーに変えれる。

⑵採用後長期にわたり、従業員のキャリアパスを用意するのにも利用できる。
→技術や知識、経験だけに捉われず、才能を考慮した人事異動や一人ひとりに適した業務を与えれる。



ステップ5:才能とそれが生み出す成果との関係を調べる。
→例)マネージャーからの評価は高いが、顧客からの評価は低い人材とは。
⑴マネージャーから高評価を得るのは「責任感」「調和性」に優れた従業員。
⑵顧客から高評価を得るのは「活発性」「ポジティブ」「学習欲」「指令性」「回復志向」に優れた従業員。
以上2点を踏まえて、マネージャー評価を辞めて客観的評価で、⑵に焦点を当てた採用活動をしていくとよい。




さあ、じぶんの才能に目覚めよう
第3部 強みをビジネスに活かす
第7章 強みを土台にした企業を築く
P306~P317より