大碓命、豊玉毘賣命、火遠理命などの解説を作成する過程で不適合となる箇所が見つかったため、9月19日更新の内容をさらに訂正しました。なお、この訂正が最終となる見込みです。

・系譜を一部修正しました。

・年表を一部修正しました。

残念ですが、天照大御神の解説を作成する過程で不適合となる箇所が見つかったため、9月8日更新の内容をさらに訂正しました。

・系譜を一部修正しました。

・孝元天皇以前の天皇記との重ね合わせ仮説に基づく検証結果を加筆・修正しました。

これでほぼ最後の訂正になると見込んでいますが、9月1日更新の内容をさらに修正しました。

・確度向上のため孝元天皇以前の天皇記との重ね合わせ仮説に基づく検証結果を追記しました。

・上記検証結果を踏まえ、系譜、年表、稲荷山古墳出土の鉄剣による検証の内容を見直しました。

・後述の記紀の神話を読み解くポイントに上記ポイントを追記しました。

何度も訂正が出て恐縮ですが、8月23日更新の内容をさらに修正しました。

・伊邪那岐神と伊邪那美神などの見直しに伴い、系譜と年表を改訂しました。

何度も訂正が出て恐縮ですが、8月19日更新の内容をさらに修正しました。

・年代が合わないため、系譜の伊邪那美神と、倭国大乱での熊野方（雷神）の比定を見直しました。

何度も訂正が出て恐縮ですが、8月12日更新の内容をさらに修正しました。

・＜記紀の神話を読み解くポイント＞に項目を追加しました。

・系譜の沼河比賣の他、伊迦賀色許賣命、伊邪那美神、勢夜陀多良比賣、須佐之男命のキャラクタを一部追加・削除しました。

8月6日にアップさせていただいた内容に一部誤りが見つかったので、再度訂正させていただきます。

伊迦賀色許賣命と竹野比賣が異なる人物であることが判明したので、それに合わせて関係者の年代を見直し、系譜と年表の訂正を行いました。

今日は広島平和祈念日です。

世界の平和、引いては日本の平和を守るために、唯一の被爆国として核兵器の廃絶を推進して行く必要があると考えます。

これはきれいごとではなく、本ブログの究極の目的です。

歴史の真実を知ることは、我々が過ちを繰り返さないために重要なことだと考えます。

#YesICAN - ICANで世界をつなぐ。核兵器のない世界にYES日本中、世界中から「核兵器廃絶」の声を集め発信するキャンペーン。2017年ノーベル平和賞を受賞したNGOネットワーク「ICAN（核兵器廃絶国際キャンペーン）」による国連「核兵器禁止条約」を推進し「核兵器のない世界」へ向けて、さまざまなアクションを発信します。

peaceboat.org

前回アップさせて頂いた総括で少し誤りが見つかったので再度訂正させていただきます。

前回の内容を初代の神武天皇まで年代を遡って検証したところ、『開化天皇および崇神天皇の年代と、先代の孝元天皇の年代との間にギャップができてしまう。』という問題が見つかりました。

そこで、多角的な観点から見直したところ、『古事記上巻の神話の登場神と、中巻の天皇記に登場される天皇の対応順が、伊邪那岐神と大国主命の場合は神話の登場順に合わせて、開化天皇＝伊邪那岐神、崇神天皇＝大国主命となるよう倒置させる必要がある』という記紀に隠された新しい法則が見つかり、その観点で再度全体を見直しました。

この法則に従うと、これまで曖昧だった箇所の真実が驚くように見えて来て、難題のパズルを解いて最後に残ったピースを嵌め込むようなエキサイティングな感覚を覚えました。

それを踏まえて、再度、以下のようなポイントを提示します。

＜記紀の神話を読み解くポイント＞

・記紀の記載内容は一見矛盾だらけで事実を伝えていないように見えるが、天皇記は史実を記述してあり、神話は時空を超えてそれを象徴的に記載されている

・神話と天皇記は同じ時代の事象を並列に綴っているので、登場神と登場される天皇は基本的に登場順で対応している

・神話の登場神と天皇記に登場される天皇の対応順には例外がある。（「開化天皇→崇神天皇」は逆の「伊邪那岐神→於母陀流神」）

・神話では須佐之男命が大国主命より前に登場するので、大国主命と須佐之男命に相当する人物は倒置が施されている可能性がある

・大国主命と倭建命の倒置を行う場合は大国主命を大物主神としている

・開化天皇と成務天皇は同じ「若」を諱に持つので、重ね合わされている可能性がある

・邇邇芸命と倭建命は巧妙に重ね合わされているので、いずれの人物かは年代計算などを踏まえて総合的に判断する必要がある

・神話や天皇記に登場される方は複数の異なるキャラクタを演じている

・一つの天皇記に記載された天皇でも時の移り変わりなどに応じて複数の方で構成されている可能性がある

・類似するエピソードが一見異なる神々を時空を超えて結び付けている

・異なる漢字でも読みが類似する名前の神は同一神の可能性がある

・記紀だけでなく、各地の風土記や伝承、神社の由緒などの情報も収集して総合的に勘案して判断する必要がある

・気になる箇所は記紀の原文も確認する必要がある

・昔は一夫多妻制なので主が亡くなった時は次の主がその妃らを引き継いで妃としている可能性があることを考慮する

・孝元天皇以前の天皇記と開化天皇以降の天皇記の登場人物が重ね合わされている

以上を踏まえ、以前に掲載した総括記事を改訂させていただきます。

手前味噌ながら、この改訂でほぼ完全な解析が行えたと自負しています。

前回掲載させていただいた記事と比較しながら、ご覧いただければ幸いです。

天孫降臨の記紀の違いの比較による検証

古事記

天照大御神と高木神之命が天忍穗耳命に誰を派遣するのがいいか打診　→　天忍穗耳命は自らの御子である邇邇芸命を推す

　→　邇邇芸命は八衢（→千葉県八街市）に居て降臨しようとする時、高天原と葦原中国を照らす神である猿田毘古大神が先導する

　→　手力男神と天石門別神は伊勢神宮内宮に祀られている　→　風日祈宮（級長津彦命と級長戸辺命）　→　信濃の神　→　建御名方神　

　→　天忍日命と天津久米命　立御前而仕奉

　→　猿田毘古大神　立御前所仕奉

猿田毘古神＝建御名方神＝天忍日命＝天津久米命＝倭建命とすると、邇邇芸命と倭建命が天孫降臨したことになる

日本書紀

・降臨するよう命じられた天忍穗耳命がまだ降臨するには平らかでないと天照大御神に報告　→　天照大御神が建御雷之男神と経津主神を派遣

　→　建御雷之男神と経津主神が降臨して平定後高天原に戻って平定したことを復命

　→　猿田毘古神は八衢（→千葉県八街市）に居て降臨しようとする天照大御神の御子を先導するために待っている

　→　天鈿女が皇孫を筑紫日向高千穗槵觸之峯に、猿田毘古神を伊勢之狹長田五十鈴川上に連れて行き、戻って復命

建御雷之男神＝邇邇芸命、経津主神＝倭建命とすると、出雲に天孫降臨したとは言っていないが当事者は邇邇芸命と倭建命となる。

猿田毘古神＝倭建命とすると、倭建命は千葉県八街市に居て、伊勢之狹長田五十鈴川上に戻り、邇邇芸命は筑紫日向高千穗の峰に行った。

日本書紀では建御雷之男神と経津主神の両神が降臨し、国譲りの国津神に建御名方神が登場しないので、建御名方神＝経津主神の可能性がある。

以下のように天若日子段と邇邇芸命段で使用する弓矢が類似しているので天若日子と天忍日命・天津久米命が同一神と捉えがちだが、天若日子が射殺すのに使用した天神から貰ったとされる弓は「天之波士弓」であるが、天若日子が派遣時に賜ったのは「天之麻迦古弓」であり、別の弓であることがわかる。

そして、射殺すのに使った弓は、天忍日命・天津久米命が派遣時に賜った「天之波士弓」と一致している。

つまり、天若日子が貰ったとされる天神とは、天忍日命・天津久米命ということになる。

したがって、天若日子≠天忍日命・天津久米命で、天若日子は天孫降臨したもう一人の邇邇芸命と捉えるのが妥当と考える。

天若日子段：「以天之麻迦古弓・天之波波矢、賜天若日子而遣。・・・卽天若日子、持天神所賜天之波士弓・天之加久矢」

邇邇芸命段：「天忍日命・天津久米命、二人、取負天之石靫、取佩頭椎之大刀、取持天之波士弓、手挾天之眞鹿兒矢、立御前而仕奉。」

地理的環境による検証

●各遺跡は筑後川や博多湾と川で結ばれている

吉野ヶ里遺跡：田手川　良積石：無名の川　平塚川添遺跡：小石原川　須玖岡本遺跡：那珂川・宝満川　吉武高木遺跡：室見川

●筑後川は木俣神に象徴されるように日田辺りで切り出した木材の輸送路として利用されると同時に、宇佐や中津と日田間を陸路で結び筑後川とつなげることで、九州東岸と有明海を結ぶ輸送路としても利用されたことが窺われる。他にも陸路と水路を組み合わせたルートとして、天津日子根命に象徴される日本海と琵琶湖・淀川を介して近畿とを結ぶ輸送路がある。これらのルートは須佐之男命と天照大御神の誓約で生まれたものと思われる。

●孝元天皇の治世から拠点としていた北部九州の要衝（博多湾－有明海－筑後川の交差点）となる久留米・朝倉地域（美濃→耳納）には、文（木簡・竹簡）を配送する役目を担っていたと考えられる不彌国があったことや、母親の沼河比賣が宗像三女神の中津宮に象徴される筑前大島を経由して大分県中津から筑後川へ通じるルートに関わっていたためか、その御子である大碓命、倭建命も居住していた時期があると考えられる。そして、大碓命は邇邇芸命と派遣された征西で亡くなり高良大社の祭神である高良玉垂命として祀られ、物部氏系譜の布都久留＋目（天忍日命＋天津久米命）と考えられる倭建命は、玖留目神と呼ばれ久留米の地名の由来になったと推察する。

稲荷山古墳出土の鉄剣による検証　改訂５

倭建命東征での歌「新治筑波を過ぎて幾夜か寝つる」より、新治（茨城県土浦市）、筑波を経由して、利根川を遡って行った先に稲荷山古墳（埼玉県行田市埼玉4834）があるので、この歌が稲荷山古墳出土の鉄剣に刻まれた銘文と何らかの関係があることを暗示していると思われる。

「多」は「意富」と同じで、古事記の天孫降臨の段に「手力男神と天石門別神は伊勢神宮内宮に祀られている」という記述より、天照大御神以外の祭神を確認すると、風日祈宮（祭神：級長津彦命と級長戸辺命、蓑や笠を奉る） → 信濃の神 → 建御雷之男神（美濃→蓑） + 建御名方神（笠）の二神を指していると思われる。其児という表現が前文の子を指すのか、いずれの武功か、いずれの仇討ちかなど曖昧に記されているが、以下は銘文の内容とその解釈。

表面

「辛亥年七月中記　乎獲居臣上祖名　意富比垝」　231年7月中に記す　上祖（訴）名　おほひこ→大毘古命→倭建命の父（祖）＝大国主命

「其児　多加利足尼」　→　意富加利足尼　おほかりのすくね　大雁宿禰　→　大鴨宿禰　→　崇神天皇

「其児名　弖已加利獲居」　→ 弖巳加利獲居てみかりわけ弓で巳（巳年の天照大御神＝五瀬命）を射た天若日子 → 景行天皇

「其児名　多加披次獲居」　→ 意富加披次獲居おほかひじわけ大貝肘別（意富多多泥古・貝に挟まれた猿田毘古神・手力男神→倭建命） → 成務天皇

「其児名　多沙鬼獲居」　→ 意富沙鬼獲居おほさきわけ大佐鬼別（大国主命の倒置による大、兎沙→宇沙→宇佐→鬼国） → 須佐之男命

「其児名　半弖比」　なかてひ　→　奴佳鞮　→　火遠理命

裏面

「其児名　加差披余」　かさひよ　→　笠を被る我　→　建御雷之男神、建御名方神

「其児名　乎獲居臣　世々為杖刀人首奉事来至今　獲加多支鹵大王寺　在斯鬼宮時　吾左治天下令作此百練利刀記吾奉事根原也」

世々杖刀により人の首を奉事し来り今に至る　鹵大王寺『一言主神（大国主命）・水歯別命（彌都波能賣神→天照大御神）・道之長乳歯神（神籠石）の時（時の日偏無しで寺→天照大御神崩御後）』仇を獲る　磯城宮に在る時　我天下を左治し　此の百練の利刀を作らしめ　我奉事の根原を記す也

出典：

稲荷山古墳出土鉄剣 - Wikipedia

ja.wikipedia.org

孝元天皇以前の天皇との重ね合わせの検証　改訂６

古事記の孝元天皇以前の天皇記では、実際の天皇の基本的プロフィールと、それに類似する開化天皇以降の後世の天皇の系譜を重ね合わされているという仮説を基に、記述された方を比定することでさらに系譜の信頼性を向上させることに成功した。以下にその比定者とその根拠を簡単に付記する。

なお、上記仮説の根拠は、全く異なる年代であるはずの安寧天皇記と孝霊天皇記の各々の記述に「意富夜麻登久邇阿禮比賣命（蠅伊呂泥）」と「意富夜麻登玖邇阿禮比賣命」というほぼ同一名の方が登場するという点などによるものである。

綏靖天皇：倭建命

神沼河耳命、坐葛城高岡宮、治天下也。此天皇、娶師木縣主之祖・河俣毘賣（筑後川の支流宝満川の分岐点：不彌国に駐在していた沼河比賣）、生御子、師木津日子玉手見命（天照大御神）。一柱天皇御年、肆拾伍歲。御陵在衝田岡也。

∵建沼河別命と神沼河耳命の類似。伊都国に近く海や筑後川とも隣接していた不彌国は各国への指示・伝達を竹簡などで配送するのに地理的利点があり、不彌国の官「多模→おも→於母陀流神」とすると、大国主命が官を兼務していたことが窺われ、耳納の高良大社の祭神にも比定した大碓命の母でもあるその元妃の沼河比賣が駐在していた可能性が高い。「玉」は翡翠を匂わせ、「玉手見」は神事を匂わせるので、師木津日子玉手見命は、翡翠に関係する沼河比賣の御子である倭建命の后となる日の巫女：天照大御神と解釈する。

安寧天皇：天照大御神

師木津日子玉手見命、坐片鹽浮穴宮、治天下也。此天皇、娶河俣毘賣（沼河比賣）之兄（倭建命）、縣主波延之女・阿久斗比賣（八上比賣）、生御子、常根津日子伊呂泥命（須佐之男命）、次大倭日子鉏友命（倭建命）、次師木津日子命（大国主命）。此天皇之御子等、幷三柱之中、大倭日子鉏友命（倭建命）者、治天下也。次師木津日子命（大国主命）之子、二王坐、一子（倭建命）孫者伊賀須知之稻置、那婆理之稻置、三野之稻置之祖、一子（大碓命）、和知都美命者、坐淡道之御井宮、故此王有二女、兄名蠅伊呂泥・亦名意富夜麻登久邇阿禮比賣命（比婆須比賣命）、弟名蠅伊呂杼（勢夜陀多良比賣）也。天皇御年、肆拾玖歲。御陵在畝火山之美富登也。

∵通常の妻と子のプロフィール記述は「娶（修飾）・妻の名前、生御子、子の名前」だが、上記の場合は「娶修飾、修飾・名前、生御子、子の名前」となっており、娶った相手が生んだとは限らない。邇邇芸命は沼河比賣の他にも比婆須比賣命などを妃に迎えるので、倭建命は比婆須比賣命の姉となる天照大御神の夫とすれば邇邇芸命の后である沼河比賣の兄にもなる。また、「波延→はえ→八重」とすると、八重事代主神である須佐之男命の倒置もしくは祖と捉えると大国主命となり、大国主命が自分の母親である伊迦賀色許賣命Aを妃に迎えると自分の妃は娘となるので、大国主命の妃で萬幡豊秋津師比賣命に比定した八上比賣とすれば「阿久斗→開く都→秋津」となり合致する。「常根津」より常世国の南西諸島や朝鮮半島と、根＝出雲国にも関係した須佐之男命、「鉏友」より武器に絡む大伴（友）氏の祖と想定される倭建命、「師木」よりその代表である大国主命とすると、いずれも八上比賣の娘を妃に迎えるので合致する。大国主命の二人の実子＝倭建命と大碓命。「久邇阿禮→国荒れ」とすると伊邪那美神に比定した比婆須比賣命とその妹の勢夜陀多良比賣。「淡道之御井宮」を筑後川沿いの久留米市御井町という地名と、耳納連山の一角を成す高良山に鎮座する高良大社の祭神の高良玉垂命に比定したことにより大碓命。

懿徳天皇：倭建命

大倭日子鉏友命、坐輕之境岡宮、治天下也。此天皇、娶師木縣主之祖・賦登麻和訶比賣命・亦名飯日比賣命（竹野比賣）、生御子、御眞津日子訶惠志泥命（大国主命）、次多藝志比古命（邇邇芸命）。二柱。故、御眞津日子訶惠志泥命者、治天下也。次當藝志比古命者、血沼之別、多遲麻之竹別、葦井之稻置之祖。天皇御年、肆拾伍歲、御陵在畝火山之眞名子谷上也。

∵「飯日」より食を司る大国主命の后で日の巫女：天照大御神の母である竹野比賣。「多藝志」より当芸志美美命に比定した邇邇芸命。

孝昭天皇：大国主命

御眞津日子訶惠志泥命、坐葛城掖上宮、治天下也。此天皇、娶尾張連之祖奧津余曾（八上比賣）之妹・名余曾多本毘賣命（沼河比賣）、生御子、天押帶日子命（邇邇芸命）、次大倭帶日子國押人命（倭建命）。二柱。故、弟帶日子國忍人命者、治天下也。兄天押帶日子命者、春日臣、大宅臣、粟田臣、小野臣、柿本臣、壹比韋臣、大坂臣、阿那臣、多紀臣、羽栗臣、知多臣、牟邪臣、都怒山臣、伊勢飯高君、壹師君、近淡海國造之祖也。天皇御年、玖拾參歲、御陵在掖上博多山上也。

∵「奧津余曾」より他所（よそ）から来て奥津宮に比定した八上比賣と同じ大国主命の妃なのでその妹となる沼河比賣。「押帶」や「國押」を「飫肥や救弐を推す」と捉えると邇邇芸命と倭建命になる。

孝安天皇：倭建命

大倭帶日子國押人命、坐葛城室之秋津嶋宮、治天下也。此天皇、娶姪忍鹿比賣命（勢夜陀多良比賣）、生御子、大吉備諸進命（邇邇芸命）、次大倭根子日子賦斗邇命（大国主命）。二柱。故、大倭根子日子賦斗邇命者、治天下也。天皇御年、壹佰貳拾參歲、御陵在玉手岡上也。

∵「忍鹿」を「推す邇邇芸命」、天宇受賣＝勢夜陀多良比賣とすると、天孫降臨の段の記述から、秦氏への邇邇芸命支援要請や、猿田毘古神に比定した倭建命との関係も窺われる。

孝霊天皇：大国主命

大倭根子日子賦斗邇命、坐黑田廬戸宮、治天下也。此天皇、娶十市縣主之祖大目之女・名細比賣命（沼河比賣）、生御子、大倭根子日子國玖琉命（倭建命）。又娶春日之千千速眞若比賣、生御子、千千速比賣命。又娶意富夜麻登玖邇阿禮比賣命（比婆須比賣命）、生御子、夜麻登登母母曾毘賣命（竹野比賣）、次日子刺肩別命（大国主命）、次比古伊佐勢理毘古命・亦名大吉備津日子命（大国主命）、次倭飛羽矢若屋比賣。四柱。又娶其阿禮比賣命（比婆須比賣命）之弟・蠅伊呂杼（勢夜陀多良比賣）、生御子、日子寤間命（倭建命）、次若日子建吉備津日子命（邇邇芸命）。二柱。此天皇之御子等、幷八柱。男王五、女王三。故、大倭根子日子國玖琉命者、治天下也。大吉備津日子命（大国主命）與若建吉備津日子命（邇邇芸命）、二柱相副而、於針間氷河之前、居忌瓮而、針間爲道口、以言向和吉備國也。故、此大吉備津日子命者、吉備上道臣之祖也。次若日子建吉備津日子命者、吉備下道臣、笠臣祖。次日子寤間命者、針間牛鹿臣之祖也。次日子刺肩別命者、高志之利波臣、豐國之國前臣、五百原君、角鹿海直之祖也。天皇御年、壹佰陸歲。御陵在片岡馬坂上也。

∵十市→広島県十日市→厳島神社の祭神＝市寸島比賣命で大国主命の女→沼河比賣。「國玖琉」から「救弐や久留米」に関係する倭建命。夜麻登登母母曾毘賣命は比婆須比賣命が邇邇芸命の妃でもあるので邇邇芸命が妃に迎えた伊迦賀色許賣命Aの御子とした大国主命の后である竹野比賣になる。「寤間」が東征で雨に打たれて醒める様子や和邇氏海神としての鮫より倭建命。大国主命と共に吉備国開拓を担う若建吉備津日子命は年齢などから考えると邇邇芸命となる。

孝元天皇：倭建命

大倭根子日子國玖琉命、坐輕之堺原宮、治天下也。此天皇、娶穗積臣等之祖・內色許男命、下效此妹・內色許賣命（竹野比賣）、生御子、大毘古命（大国主命）、次少名日子建猪心命（須佐之男命）、次若倭根子日子大毘毘命（邇邇芸命）。三柱。又娶內色許男命之女・伊賀迦色許賣命（竹野比賣）、生御子、比古布都押之信命（邇邇芸命）。自比至都以音。又娶河內青玉之女・名波邇夜須毘賣、生御子、建波邇夜須毘古命。一柱。此天皇之御子等、幷五柱。故、若倭根子日子大毘毘命者、治天下也。其兄大毘古命（大国主命）之子、建沼河別命（倭建命）者、阿倍臣等之祖。次比古伊那許士別命。此者膳臣之祖也。

比古布都押之信命（邇邇芸命）、娶尾張連等之祖意富那毘（大国主命）之妹・葛城之高千那毘賣（八上比賣）、生子、味師內宿禰（須佐之男命）。此者山代內臣之祖也。又娶木國造之祖宇豆比古之妹・山下影日賣（沼河比賣）、生子、建內宿禰（倭建命）。

此建內宿禰之子、幷九。男七、女二。波多八代宿禰者、波多臣、林臣、波美臣、星川臣、淡海臣、長谷部君之祖也。次許勢小柄宿禰者、許勢臣、雀部臣、輕部臣之祖也。次蘇賀石河宿禰者、蘇我臣、川邊臣、田中臣、高向臣、小治田臣、櫻井臣、岸田臣等之祖也。次平群都久宿禰者、平群臣、佐和良臣、馬御樴連等祖也。次木角宿禰者、木臣、都奴臣、坂本臣之祖。次久米能摩伊刀比賣、次怒能伊呂比賣、次葛城長江曾都毘古者、玉手臣、的臣、生江臣、阿藝那臣等之祖也。又若子宿禰、江野財臣之祖。此天皇御年、伍拾漆歲。御陵在劒池之中岡上也。

∵各登場人物の解説で述べた内容に沿って推定すると上記の通りとなる。

ブログ掲載完了後、ホームページも順次改訂して行く予定です。ホームページの改訂までは今しばらくお待ちください。

神武への系譜 総括（改訂決定版） 概要 訂正2021年9月25日

神武への系譜　総括（改訂決定版）　概要　訂正2021年9月25日