HH企画vol.4「そうぞうされた世かい」

ご来場ご観劇ありがとうございました。

誰もかけることなく終演できて、ほっとしております。

 

そんな今回の企画の中身の話でもしようか。

うん、現段階で「頭の中の文字をここにつらつら具現化できんかな」と思ってます笑

 

HH企画なので今回も2500円のチケット代で行いました。

ご感想でこの「2500円」という文字をよく見かけました。

その辺は[この金額じゃないとHHはできないな]という自論もできたのと、

ちょい長になりそうなので後半に書こうかと思います

 

 

さてお話の話。

毎回登場人物にからくりをいれるのですが

今回は

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「そうぞうされた/した世界」

真白れい

うみ

 

「ifの世界」

はじめ

かずや

ひとみ

 

「勧善懲悪の世界」

野田ひでじ

後藤(後藤じゃない日もあるかも)

低石せいじ

古田にびん

蜂須賀ふたば

大岡しんじ

竜電太

 

「非常の世界」

みっちゃん

男子トイレ

女子トイレ

 

「空白の世界」

しおり

 

「そうぞうした世界」

全員

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でしたが、

これの再登場キャラをぬいて漢字にすると

 

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第0話「そうぞうされた/した世界」

真白零

 

第1話「ifの世界」

一(はじめ)

一也(かずや)

一美(ひとみ)

 

第2話「勧善懲悪の世界」

野田秀二

低石静二

古田ニ瓶

蜂須賀双葉

大岡信二

 

第3話「非常の世界」

三っちゃん(みっちゃん)

 

第4話「空白の世界」

四葉(しおり)

 

第∞話「そうぞうした世界」

  海 は無限大

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となってました。

最後は、海は生命の源的な、そうぞうの源、無限の可能性みたいな感じで。

 

ゲネ写真撮ってないので稽古写真とかまぜて話の感じも書いていこうかな。

 

【第0話「そうぞうされた世界」】

柴田茉莉/岡田千優季

この話は真白の中でずっと語り掛けてた相手を具現化した話でした。

何故か独り言なのに、誰かと会話してるみたいな人っているじゃないですか。

「えっとこれやったら、次これか」「いやちがう、あっちが先か。うんそうだね」

みたいな。

多分確認項目とかが絵だったり文字だったり、工程だったりやりとりの記憶とかを

頭の中で思い出しながら、その確認をアウトプットしちゃってるんだと思うんですけど

その思い出し部分を人として登場したのが「うみ」ちゃんです。

うみ=夢を夢にする欠片の集合体 というイメージかな。

夢って不思議で、何故か受け入れられる世界観や、何故か知っている設定や、歌える歌や難しい単語の会話やらありますよね。

きっと頭の中に何か材料があって、それらが集まってできたものなのかなって思ってたらこうなりました。

でも創造された空想の世界なので人物はいるけど、空間はまっさらです。

あとに出てくる最後の話は、その逆という事になります。

 

これが物語のはじまり。

 

【第1話「ifの世界」】

森大/麻生金三/岡田千優季

もしもシリーズ的なことをやりたかったのですが、

恋愛を交えたものを加えてそこに「もしも」を入れたらこうなりました笑

デンジ―さんなら色んなifの世界を広げてくれるだろうと思ってたら、想像を遥かに超える擬人化が生まれてました。

やっぱすげぇって。

何をどうやったら森さん飛ぶ演出生まれるのよ。

あと口に加えた太陽とか。

まさにデンジ―ワールドでしたねぇ。

森さんが回を追うごとにどんどんキャラが激しくなっていくのが面白すぎて笑

金ちゃん(麻生金三)のめぞんのシーンは、周りがカオスなのに2人は大真面目なところが大好き。

一番まじかって思ったのはタイツですね。

あと25レンジャー。

富士山やスカイツリーは出てくるだろうなと思って書いてたけど、レンジャーあたりからは特に深堀もなくサクサク本をかいていたので、まさか全部あんなに拾ってくるとは思わなかったですね。

 

本番中、この作品が舞台裏で一番の山場でした。

2つ目の話で山場て笑

特に大変だったのはハッチ(蜂巣和紀)かな。

ストッキングやそこからの牛が超タイト!!

ハッチだけじゃなく、他のみんなも、舞台上からはけて着替えて出ての繰り返しでしたね。

最初の僕の台本上は、

[とんでもない女で、最後二人で焼肉をおごる羽目になって終わり]

だったのですが、そこから脚色が入って

[それでも魅力いっぱいのこの女性を、これからライバルとして2人で奪い合う]

という綺麗な流れで終わりましたね

 

 

【第2話「勧善懲悪の世界」

柏木佑太/蜂巣和紀

4年前かな?HH企画vol.2「ひなのかおりとかごめのえ」の「代役」という作品の第2弾になります。

野田のもとにまた後藤がきて大暴れだけど、実は裏があったね。

っていう話。

ヒーローものの倫理観として、正義のヒーローが悪を滅ぼす勧善懲悪の世界がセオリーとなってますが

そこに対して「なんでだろ?」と思って、それを逆転させました。

ヒーローを演じる側に問題があって、いいこと言ってるけど、目の前の子に対してあなた達は今悪者になってますよね。

それで悪をやっつけるってどうなの?

という流れ。

実は「代役」のとき竜さんのセリフで「さぁ兄弟、約束を果たそう」というセリフがあります。

あの時竜さんは《悪のボス》でした。

今回は森さん演じる低石が同じ言葉を言うシーンがあります。

つまりこの時低石は完全に《正義のヒーロー》ではなく《悪のボス》になってました。

前回を見てる方は気づくかな~っていうそんな小ネタ。

今回も根本さんの殺陣すごかったなぁ。

それをやる4人もすごかった。

後半はがっつり動ける3人にしていたのですが、初めてそれをみた柴まり(柴田茉莉)は「入ってないでよかった」と軽く引いてました笑

個人的に化けたなぁと思ったのは晨火君。

もっと暴れていいよって言ってから、どんどん暴れるし、返しも急にアレンジ加えだすし、新たなキャラ産むしで

どんどん自由になっていってましたね。

全体であんだけ暴れ倒したのに、しばまりの「頑張れ後藤さん」やその前のかっしー(柏木佑太)のセリフ、そして「来い」からの本気殺陣。

これよこれぇえ!ってなってました笑

「頑張れ後藤さん」で泣き出したしばまりを見たときは「おい、マジか・・・」と驚きましたね。この子すごいわぁ。

直前柏木のセリフは毎公演でアレンジが入ってました。

台本通りではなく、それに沿って彼が今の流れで言いたい言葉を出していたのがさらに世界をしめたのかな。

 

衣装は実は戦隊ものという事でタイツにしようと思っていたのですが

[25レンジャー]→[勧善懲悪]→[非常の世界]

とタイツ3連発になるので急いで変更した結果、フェイクレザーの衣装になりました。

寧ろ良い結果となりましたね。

蜂須賀はほんとはショーパンだったのですが、届いたものが短すぎたのでスカートに変更。

これもまた良い方向にいって良かったですね。

野田は前回と同じ格好になってます。後藤は自由でした笑

金ちゃんの大岡も良い上着を持ってきてくれて、「こんなカメラマンいそう!」ってなりましたね。

あと、この話毎回拍手起きるのよね。

最初聞いた時「うぉおおまじかぁあ」ってなってました笑(前回の代役の時も同じ事起きてたから余計に。)

 

 

【第3話「非常の世界」】

晨火/岡田千優季/麻生金三

非常口のピクトグラムが主役の世界。

去年かな。非常口をふと見たときに、「あれって実際人が逃げてる時にどんな気持ちで眺めてるんだろ」って思って

携帯にメモったところから生まれた話。

そこからいろんな人型の案内を出していったらどうかな。という流れだったわけですが

まさかあんなにヒーロー物語になると思わなかったわ!!笑

晨火くんとちゆちゃん(岡田千優季)の2人のシーンとか最高だったよね!

あの絶望なところからの復帰。衣装じゃない時からうるっときそうだったけど

衣装のタイツでの流れみてぼくは抑えられなかったね。

馬鹿げた世界だし、ネタが多いなという印象をもちそうな出だしからの、あのシリアスと熱量の世界。

いいよねぇ笑

これだけじゃなく全部においてそうなんだけど、照明が無茶苦茶綺麗。

絞った世界での絶望感やそこからの巻き返しで世界が広がる感じなどなど。

。。。死にそうになってましたね、照明の谷さん笑

そして炎の音やらで音響の幸平も死にそうになってましたね笑

 

金ちゃんのワイルド役はなんか急に生まれてました笑

金ちゃんは、差し込みで相手の発言を笑いにすることもできるし、勧善懲悪みたいに攻めでの笑いもできるからすごい。

単純に瞬発力があるだけじゃなくて、結構な準備もしてるし、発言する際の度胸がすごいあるから変にテンポ落ちないのよね。

すごいわぁ。

 

最後は真白が出てきて、現実へ。

そしてそこからの空白の世界へと向かいます。

 

 

【第4話「空白の世界」】

夢月

四織は作家で、ネタ探しのために街を歩いてました。

そこで見つけたものに何かヒントを得て、それを面白くしようとしてる作家。

でも本当は、出来上がった世界が本当に面白いのか不安でしょうがない作家。

書いては消して書いては消して。何が正解かわからず、「物語に正解なんてない」って思っていても

周りの期待には応えないといけない、「応えるという正解」だけは持ってないといけない。

世界にどんどん足し算を加えて、0.1を0.2に、0.2から0.3へ。でもその先の行き方がわからないでまた破いて0になって。

白いページが増えていくなか、時間だけどんどん過ぎていき、周りの期待もどんどん高くなっていく。

「かかなきゃ」

彼らを書かなきゃ。物語を書かなきゃ。彼らの人生を。0を0.1にした責任を取らなきゃ。

1を創らなきゃ。正解を創らなきゃ。世界を創らなきゃ...。

絶望の世界の中、ある時気づく。

自分も創られた世界の創られた登場人物であることに。

そしてこの世界もまた、0に戻ることを。

 

四織は真白が真白自身をモデルに生み出した登場人物でした。

自分の環境を世界にした物語。それは空白の世界。

HH企画vol2からデンジ―さんがつくる無言劇が好きだったのですが、今回はがっつりのセリフあり。

1枚の台本からここまでの世界が創り出されました。

さいっっっこうの世界だったなぁああ!!

そしてさ、「かかなきゃ」って言ってる時の夢月ちゃんの顔がほんと素敵なの!!!

「うぅぅうわ!!これがみたかったんさ!!」ってなったよね。

全部の話でこうなってるけど、その中でも2TOPのうちの1つがここのシーン。

 

いろんな道具が散らばって、大量の紙が舞っていくあの舞台上。

もう最高の景色だよ。

これが小劇場の醍醐味の1つだよ。

そして全員でのあのパワー。

デンジーさんが最後のところは「何を言ってるのかわからなくていい。それぐらい曲も音量あげるから、最後はパワーで」

って演出でできたあのシーン。

あれがさ、配信じゃ届けられないところなんですよ!

今回、内容としても厳しいってものあるかもだけど

そんなの関係なしに、配信の意味がないと思ったのでやりませんでした。

あの空間でおこるの熱量と音圧と表情と感情と光は、あの大きさの劇場でしか味わえない贅沢な空間なんだよね。

あの世界が僕は好き。

 

余談ですが

僕がまだ大学生の時、電車の中に扇風機がまだあった時代

その首が回る扇風機でおっさんのバーコードが時間をあけてなびいてるのを見て

「世の中探せば面白いこと溢れてるな」という発想から、次第に面白いことを無理やり見つけようとしてる自分がいて

なんか疲れて嫌になった時がありました。その時の経験から序盤はできてます。

あとは最近の経験かなー笑

 

 

【第∞話「そうぞうした世界」】

現実の世界。創造された世界ではなく、まだ世界を想像してる世界。

だからこれまで色んなアイディアを創っては壊してを繰り返した跡が散らばってる空間。

稽古の時はなにも物がないから、しばまり一人でやってて殺風景だったけど

「絶対に大丈夫」って何故か思えて、実際物が現れたときの不思議な説得力はほんと感動だった。

たぶん、HH企画vol.3でも紙を大量にちりばめた光景をみてるのと、

僕の団体の番外公演でしばまりに一人芝居をしてもらった時の光景をみてるので、彼女なら大丈夫だなって勝手に信頼してました。

 

ちなみに最後の結末は最終稽古で変更しました。

初稿はもっとさっぱり終わってたんだけど、最後そうぞうの世界に入り込んで

頭のなかの世界がずらぁああっと出てる空間になりました。

そこでうわぁあってなった2TOPのもう1つよ。

「前が見えない怖い世界、だからこそ私は!」

この時のしばまりの表情はさいっっっっこうだったね!!!

贅沢だったなぁ。

 

 

さてこんな感じ。

すでに原稿用紙10枚分ぐらい書いてるのか。

普段の台本もこれぐらいで書けたらいいのに。。

 

この後は僕の自論

 

 

[この金額じゃないとHHはできないな]

2,500円というチケット代に関して、結構感想をいただきました。

ありがとうございます!

ちょっと前振りをします。

HHの初めは2019年。5年前はまだコロナもなく、それでも平均5000円ぐらいのチケット代だったでしょうか。

翌年にコロナ発生。そこからチケット代は跳ね上がっていきました。

今までにない出費(アルコール消毒やらフェイスシールドやらそれに伴う受付の増員やら)、さらに戦争発生で木材の高騰。

でも収容人数は半分。

まぁ、まだわかる。

でも、去年2023年にいろいろ緩和して一気にコンテンツが溢れかえりまして

とはいえ木材の高騰はいまだ続き、そして5年前より出演料のシステムが変わってきてるようにも感じ。

まぁそれでチケット代が上がってるのかなという印象なんだけど。

っていう前振り。

 

とはいえちょっと上がりすぎじゃない?

もっと演劇を身近にしようよ。

 

って思って再開したのが今回のvol.4でした。

正直、この企画にまさかここまでのキャストがOKしてくれるとは思いませんでした。

 

そこからなんで[この金額じゃないとHHはできないな]となったか。

[もっと取ってもいいよ]とか[これなら2倍3倍でもいい]とか言っていただいてとても嬉しかったです。

そこまでの完成度にしてくれたのは、とてもとても素晴らしいキャストとスタッフと受付と殺陣師とスチール撮影のカメラマンとメイクさんがいてくれたお陰で。

 

じゃあ、仮に

これが最初から5000円のチケットでの公演だとしたら。

 

絶対この空間はできていなと思うんです。

 

「稽古期間は約1週間。衣装は全身タイツです。...チケットは5000円です」

やばいって!笑

 

見に来てくれたお客様も、まず入って素舞台。

人が椅子とテーブルになって、人が空を飛んで、富士山が現れて、

エチュードのような話やら、コーラとか牛乳とかのむ話やら。

で5000円。 ブロマイドは衣装関係なし。

きっと「?」ってなるって!

 

焼肉食べ放題で元をとってやろうって思ったことあるかと思います。

やっぱその金額に対して、何かもらいたいときってあると思うですよね。

衣装にお金かかってるんだなとか、舞台セットにかかってるんだなとか。

あとキャストかなとか。

 

そして、それは役者も感じるところで

この金額のチケット代の舞台ってなると、見せ方はこうとか

芝居はもっとこう、とか演劇に対して整えるところが出てくると思うのです。

極端な話、10000円のチケット代で勧善懲悪な世界の話とか出来ないわけですよ。

出来なくはないかもだけど、大丈夫かな?って不安にはなるかなって。

「大岡」

「越前!」

とか生まれてないきがするんですよね。

 

ちょっとマイナスな話になっちゃったけど

 

2500円って、ちょっと魔法がかかってるのかなって思いました。

キャストもお客様も程よく肩の力を抜いて舞台をつくれる。

キャストがもっともっとやっちゃおうって思えたり、ここで自由な事をやろうとか

なんか楽しくなってきて、歌っちゃおうとか。

無料ではない、けど、高いチケットでもない。

役者がその身体を使って遊べる、個々の魅力を自由に出せるのが2500円なのかなって。

「2500円のチケット代でバカなことをやりたい。実験的なことを公演としてやりたい」

そんな想いで始めたけど、その人の魅力をもっと目の当たりに出来る空間にできたのかなぁ

なんて偉そうな事思ったり。

「それってとてもリスキーなことなのでは」ともとれますが

僕が声をかけた関係者全員

 

「絶対にお客様を楽しませる人たち。演劇が大好きな人たち」

 

って、これだけは自信をもって言えるので

最終的には僕の本がどうなるかが唯一のリスクポイントでしたね笑

あと、やっぱり役者もスタッフも無茶苦茶大変な舞台でしたけどね。

 

 

 

晨火さん

初めましてだったけど、柏木の紹介なので安心してました。

安心してたら良い意味で裏切られました笑

とても真っすぐで素直な子。

身体も動くし、まだ少し不器用なところもあるけど

ここまでやっていいんだって思った時の思い切りがとても良い。

非常の世界は素晴らしかった。

もっともっと売れていってほしいですね。

 

 

麻生金三さん

超器用。

攻めも受けも昇華もできる。

そのすべてをはっきりと出してくるから、外した時も自分で回収できる。

直感で出してるだけじゃなくて、準備も怠らないのが彼の素敵なところですよね。

金ちゃんが一番わかりやすく、「この人は演劇大好きなんだな」って思えるんだよなぁ。

だから大好き。

何かあるといろいろ相談もしてくれて、現場を支えてくれました。

 

 

岡田千優季さん

もうひとりのメイン

しばまりが主軸だとしたら、彼女はヒロインでした。

稽古期間中はずっといろんな代役をやってくれて、彼女がいなかったら崩壊してたかもしれません。

それぐらい縁の下で支えてくれてました。

そして初めてのことがとても多かったにも関わらず、引かずに受けて立つ姿勢が素敵過ぎました。

「みんなー!こっちだよーー!」の時は劇場キャパを間違えてた発声だったなぁ。

だからこそ伝わるあの必死な空気とどんどん広がる世界の空間。

いやぁ良かったわぁ。

 

 

柏木佑太さん

ミスターフリーマン

だけど、その自由の中には理論があって、「こうだからこう」という軸があります。

故に暴れまくっててもずっと目で追える魅力があるのでしょう。

とにかく身体の切れがすげぇ。

それもあって、デンジ―さんが「ここまでできるでしょ」という柏木に対する欲が全開になってました笑

勧善懲悪もすごいけど、炎もすごいですよ。

あれがあるからさらに晨火くんが際立つんですよね。

 

 

柴田茉莉さん

化け物笑

最初オファーしたときは「今はなんでもやろうとする時期なのかなって思ったので受けたいと思います」

と言ってくれました。

最終的には色んな役を楽しそうにやってくれて本当によかったです。

全部の役をちょっとずつ変えてやってるのが細かいなぁと思ってみてました。

一番わかりやすいのマッチかな。これもここまでキャラを創ってくるかいなと思いました。

いろんな役をやってる柴田茉莉も良いのですが、一瞬見え隠れするような素に近い彼女のお芝居が僕は一番好きで。

彼女が主軸で本当によかった。 

 

 

蜂巣和紀さん

全てを受け入れてくれる超人。

そして全てをこなす超人。

彼はデビルマンというよりハルクですね。

ずっと貪欲で、「どんなに短い役だろうと全部取りこぼさないで完璧にこなしてやる」

という気迫が2時間30分ずっと続いていました。

ほんと、これ中々できる事じゃないって。

出てくる役は癖の強いものばかりだけど、そのどれもこれも油断できない役ばかりなんですよね。

「どの役も絶対にお客様を楽しませてやる」

演劇愛の塊ですよ。

 

 

HirokaDenzyさん

天才。

凝り固まった世界をほぐすとかじゃない。一回粉にして水加えて粘土にして自由に形をつくってるような感じ。

その自由な形をつくる力が役者へも自由の幅を創っているような。

でもしっかりと魅せるポイントがあって、圧倒される空間を創ってくる。

芸術家だよね。

芸術だから爆発的な演出もあるんだけど、超ーーーー繊細な芝居もつくってくる。

非常の世界と空白の世界はそれが如実に出てるかな。

だからこそ役者の幅を広げてくれる存在ですね。

実は去年HHやろうと思ったけど、デンジ―さんのスケジュール合わなくて断念。

HHはデンジ―さんがいないと意味がないのです。

 

 

夢月さん

初稽古参加でみんなの頭の上に「?」がつきました。

この子1週間ずっと一緒にいた?ってぐらいほぼ完璧についてきました。

夢月。恐ろしい子...。

明るい表情でどこかいたずらっ子のような感じで遊んでくる場面(特に飛行機とか)もあれば

空白のように、急に世界に追い込まれた表情も出してくる。

あの後の群衆で、誰よりも通る声で中心でずっと叫んでいる。

あの瞬間はほんと夢月の世界だったなぁ。

 

森大さん

回を追うごとにどんどんパワーアップしていく森さん。

急に歌いだすところとか、馬鹿野郎までのストロークが伸びてたりとか。

一番面白かったのが勧善懲悪で「私は君の奴隷になる!!」って言いだしたこと。

書いてないのよ台本に!!笑

そしてどんどんそれもパワーアップしてるし笑

殺陣も流石でしたね。あれはラスボスですよ。

僕もそうだし出演者全員で袖で笑っていたのがエレベーター3兄弟の長男。

袖中どころか、舞台上のキャストも笑ってたし。

どこの引き出しからそのキャラクター出てきたんですか!?笑

あの時の袖中視聴率は100%でした笑

 

 

 

ほんっっっっと

すごい役者ばっかり!!!!

 

そしてそこに光を入れてくれた照明の谷川さん

音を入れてくれた沖田幸平

彼らも天才でした!

 

更に話が始まる前にお客様と最初に接してくれる制作の

手塚千夏と、今回お手伝いで来てくれた宮本愛

彼女らがいなければ場内にお客様は入りません。

ほんと最高の受付をしてくれました。

 

 

今回いろいろ部物販の売り切れが出ました。

全く関係ない、ただただ僕の趣味全開ブロマイド。

そこでヘアメイクをしてくれた阿部さん。

そして撮影をしてくれた小雪ちゃん。

彼女たちも最高の仕事をしてくれました。

写真超よかったもんね!

 

殺陣ではがっつりがっつりで仕上げてくれた殺陣師の根本太樹さん。

あれをあくとれ規模で見れるのが最高だったなぁ!

あの距離だからこそ更に「うぉおおお」ってなれるのが大好き。

 

 

 

 

改めて

演劇が大好きな人たちが集まって、思う存分演劇を創り上げてくれたすべての関係者へ。

ありがとうございました。

 

そしてこの舞台を選んで見に来てくれたお客様。

ありがとうございました。

 

最後のあいさつでもいいましたが、

演劇がもっと好きなってもらえたでしょうか。

自分たちが推している大好きな役者はもっともっと大好きになったでしょうか。

 

僕らは応援されて生きているか細い存在です。

これからも、可能な限りでかまいませんので、この公演にかかわった方々を応援していただければ幸いです。

 

本当に贅沢な空間が生まれて幸せでした。

 

おいおい、台本17ページ分書いてたわ笑

 

HH企画

主宰 山下哲平