いつの頃からか、月や星を見上げる習慣がついた。

幼い頃は北斗七星を見ていた。ひしゃくのお話を読んで育ったから。
空を見上げていつも、7つの星を探していた。

子供に北極星を探すには・・・を教えてから、北極星も見るようになった。

大阪で暮らしていた頃は、満月、特に11月や12月の満月を意識するようになった。
『モチモチの木』を読んでからのこと。『霜月8日の満月の夜には、モチモチの木に花が咲くんだ」・・・だったと思う。
紅葉した楓の木の後ろから満月が上がったのを見たとき思った。
「あっ、モチモチの木とおんなじだ」

大阪を引き上げて故郷に帰った。
星がいっぱい見えた。季節によって星の位置が移り変わっていくのも見た。寒い冬の空、オリオン座も見上げた。

でも、一人の友にもらったカレンダーが、この習慣に拍車をかけた。
『内川の自然を守る会』(だったかな)の名前の入ったカレンダー。月の満ち欠けや、その月の星座、星の位置などが書かれている。金星が今月は宵の明星になります・・・とか木星が東の空に明るく見えます・・・とか

1年ですっかりそのカレンダーになじみ、2年目、そのカレンダーを友に頼んだ。
今年のカレンダーが届く頃にはその友は星になっていた。
星や月を見る習慣は、その友が私に残してくれたものだ。

3月22日は金星と月と、火星が並ぶと書いてあった。
金星が明るすぎて火星が分かりにくい・・・とも書いてあった。
22日も23日も夜空を見たけど、火星がわからなかった。
『今日の星空』というのをネットで調べて、『お気に入り』に登録した。これを見るとよくわかる。
これから出かけるときにはこのコーナーを見てから出かけよう。
よし今夜、火星はこの辺だなと今朝確かめた。私の星空熱もすごいぞと悦にいってた。のにである。

ところが火曜日はお出かけのない夜だ。
あれっ、星を見なかった・・・気がついたら8時を過ぎていた。
『火星の位置を確かめられなかった』 
夫曰く、もう少し高いところ(山の上とか)でないと見えないよ。
それで少し安心した。